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2022年10月17日(月)

オナガ候補奮闘 大激戦の那覇市長選

市民の団結 VS 国言いなりの自公勢力

 「オール沖縄」オナガ雄治(たけはる)前県議と、自公丸抱えの知念覚氏との一騎打ちとなった那覇市長選(16日告示、23日投票)は、両陣営とも全県の力を結集する一大決戦となり、まれにみる大激戦となっています。辺野古新基地でも、街づくりでも国に対して主張すべきは主張し、市民とともに歩む市政なのか、民意を平然と裏切り、国いいなりの自公市政なのか。市民の選択が問われます。


写真

(写真)支援者の激励にこたえるオナガ雄治市長候補=16日、那覇市

翁長知事の遺志 堂々継ぐ

 狭い路地に昔ながらの居酒屋や飲食店が軒を連ねる栄町市場(那覇市安里)。ここで幼少期を過ごしたオナガ氏は、市場の軒下で第一声をあげました。

 沖縄戦から間もない1955年、オナガ氏の祖父である翁長助静氏(当時の真和志市長)が民設公営市場を設置したのが、栄町市場の始まりです。廃虚の中から市民の手で復興をとげてきた那覇市民の歩みの象徴なのです。

 また、この場所には、多くの生徒が「ひめゆり学徒隊」に動員された第一高等女学校と沖縄師範学校女子部の校舎もありました。

 栄町市場とともに人生を歩んできた故・翁長雄志前知事は那覇市長時代、自公に支えられてきましたが、平和の問題は絶対に譲れないとの信念から、公約を裏切って辺野古新基地容認に転じた自民党や仲井真県政と決別し、保守と革新を超え、辺野古新基地反対を掲げた「オール沖縄」に身をささげました。その遺志を真正面から受け継いだのが、次男である雄治氏です。

 オナガ雄治氏は政策で、「県民が覚悟を示した『辺野古新基地反対』を正々堂々と訴え、要求する」と表明。第一声では、事実上、辺野古容認と引き換えの振興策を掲げる相手候補に、こう訴えました。「彼は市民の力を見くびっている。この市場を見ればわかるが、市民は自らの力で生活の場をつくり、歩んできた。私たちは自分たちの足で立ち、自分たちで前に進むことができる。市民の力を証明する選挙戦にしよう」

公約裏切り 広がる怒り

 「イデオロギーを超越する」。知念氏は出陣式でこう訴えましたが、周りを固めているのは、自公の国会議員や自公系の首長ばかりです。彼らはつい先月の県知事選や、7月の参院選で「辺野古新基地容認」を掲げていた勢力です。知念氏は那覇軍港の浦添移転に伴う「西海岸構想」を掲げ、他の自公系首長との連携を強調。底深い利権構造も透けて見えます。

 2期8年の城間市政は、辺野古新基地反対の圧倒的な民意を受けた「オール沖縄」に支えられてきました。しかし、知念氏は城間市政の副市長時代も「自公連立政権のもとで国・県・那覇市がしっかり連携することの重要性を感じて」(内部資料)いたと強調。今回、自公推薦で立候補し、2019年の県民投票などで示された民意を裏切ったのです。

 さらに、城間幹子現市長も同日、マイクを握って「(知念氏を)全力で支援する」と表明。城間氏は「翁長雄志さんも喜んでいる」と裏切りを正当化し、市民の中から「冒涜(ぼうとく)だ」と強い怒りの声が広がっています。

全国からの支援集中を

 自公陣営は平然と民意を裏切り、大義も理念もない野合勢力です。しかも、大量のビラや宣伝カーなど物量で圧倒。17日から始まる期日前投票にも大量動員する狙いです。また、「オール沖縄」を離脱した勢力を囲うなど、大掛かりな分断工作も仕掛けています。

 権力・金力で先行する相手に対してオナガ勝利に必要なのは、「オール沖縄」の団結と全県・全国からの支援の集中、そして市民ひとりの決起です。


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