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2022年10月4日(火)

将棋新人王戦 黒田五段が先勝

“力勝負”玉頭戦を制する

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(写真)終局後に感想戦をする黒田尭之五段(右)と服部慎一郎五段。正面は立ち会いの桐山清澄九段=3日、大阪市の関西将棋会館(峯松進撮影)

 将棋の黒田尭之(たかゆき)五段(26)と服部慎一郎五段(23)の関西勢同士の対決となった第53期新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負第1局は3日、大阪市の関西将棋会館で行われ、黒田五段が106手で勝って、シリーズ先勝としました。第2局は24日(月)に同所でおこなわれます。

 振り駒の結果、服部五段の先手番となりました。戦型は横歩取りとなりました。

 10分の考慮で42手目☖2三金と黒田五段が左の金を攻めに使う構想を見せると、立ち会いの桐山清澄九段は「力強いですね」。51手目☗6九玉までで昼食休憩に入りました。ここまで「前例のない形で、力勝負です」と桐山九段。

 昼食休憩後、黒田五段は☖4五歩(20分の考慮)から仕掛け、4筋がたたかいの焦点となります。

 ☖1二香(62手目)☗2七歩の交換を入れてから再度の☖4五歩。☗同歩☖同桂のあと、70手目☖9三銀から戦線を拡大し、☖8四銀と銀を出ると、互いの玉頭でたたかいが勃発。一気に激しくなりました。

 81手目、☗8四同桂で初めての王手がかかり終盤に突入しました。後手からも☖6六桂(86手目)で王手をかけ、攻め合いになりました。

 桐山九段は「☖9三銀からの黒田五段の構想が成功しているのではないか」と評価しました。

 最終盤、服部五段が猛攻を加えましたが、細い攻めとなり、106手目☖7二玉を見て、服部五段が投了しました。終局は午後3時26分でした。持ち時間は各3時間で、残り時間は☗服部五段47分、☖黒田五段28分でした。

 勝った黒田五段は「序盤は自信がなかったが、中盤、☖9三銀から手をつくることができた」と振り返り、「これで安心せずに次に向けて考えていきたい」と述べました。

 服部五段は「中盤バランスを崩してしまった。軌道修正して、第2局にのぞみたい」と語りました。

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