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2022年9月10日(土)

職質で人種差別横行

東京弁護士会が調査報告書

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(写真)報告書について会見する東京弁護士会の弁護士=9日、弁護士会館(東京都千代田区)

 警察官らが人種や肌の色を理由に犯罪傾向があるとみなす「レイシャル・プロファイリング」について、東京弁護士会が9日、調査報告書を公表しました。外国にルーツを持つ人たちへ差別的な職務質問(職質)が広く行われている実態を明らかにしました。

 調査は日本に住む外国にルーツを持つ人を対象に今年1月から2月に実施。有効回答数は2094件でした。

 回答者の6割が過去5年間に職質を受けており、そのうち7割が警察官の質問や態度で気分を悪くしたことがあると答えています。

 自由記載では「失礼な態度」「不快」「タメ口」「高圧的」「横柄」であったという回答が一定数ありました。「任意なのに事実上は断らせてくれない。2時間ほど路上で職質をつづけられた」「終始乱暴、失礼な態度で、いきなりズボンを脱がされ、下のものを見られた」といった事例も寄せられました。

 東京弁護士会「外国人の権利に関する委員会」の宮下萌弁護士は同日行った会見で、「外国人というだけで犯罪者予備軍として扱われている」と指摘。職質を行う際の「不審事由」について客観的に検証できる方針がないとして、人種差別を防止するためのガイドラインの策定などが必要だと話しました。

 国連人種差別撤廃委員会は「レイシャル・プロファイリング」防止のための勧告をだしています。


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