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2022年9月4日(日)

きょうの潮流

 コロナ第7波のなかで始まった新学期。早々に学校や学級が閉鎖になったところもあり、不安はつきません。秋は文化祭や体育祭といった行事も多く、感染対策を講じながらのとりくみに現場の苦労がしのばれます▼ふり返ればこの3年間の学校生活は、さまざまな制約に縛られてきました。学びの機会をはじめ中止になった行事や部活動も多く、目標や張り合いを見失った生徒も。とくに中高生は入学から卒業の年までコロナの渦中に▼いま今年の流行語大賞に選んでほしいとの声がネットを中心に広がっている言葉があります。「青春って密」。東北勢として夏の甲子園大会を初めて制した仙台育英の須江航監督が優勝インタビューで発信しました▼「青春ってすごく密なので。でもそういうことは全部ダメだ、ダメだと言われて」「どこかでいつも止まってしまうような苦しいなか、本当にあきらめないでやってくれた」。それは自校の生徒だけでなく、全国の高校生に贈った言葉でした▼現場からはもちろん、たくさんの共感が反響となって。須江監督はその後のインタビューで、以前からなんとか学生に思い出を残すため、おとなたちが英知を結集してやるぞ、と思っていたと話しています▼密とは、すきまなく触れ合っていること。コロナでは望ましくない状態で使われてきましたが、ほんらいは人と人が近しいさまやきめのこまかさを表します。凝縮された学校生活や青春の時間をどうつくるか。子どもたちに寄り添う努力が続きます。


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