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2022年8月10日(水)

核の非人道性 再確認を

NPT会議実質討議始まる

 【ワシントン=島田峰隆】ニューヨークの国連本部で開催中の核不拡散条約(NPT)再検討会議は8日、テーマ別に設けられた三つの委員会すべてで実質的な討議を始めました。第1委が核兵器廃絶、第2委が核不拡散、第3委が原子力の平和利用を扱います。最終文書の内容をめぐって各国が意見表明を続けています。


 第1委員会はすでに4日から議論を開始。核兵器使用の非人道性の再確認、発効した核兵器禁止条約の意義、核軍備縮小撤廃の交渉を義務付けた第6条や過去の再検討会議での核軍縮合意の確実な実施などを最終文書に反映させるよう求める声が相次いでいます。

 メキシコは「ロシアによる国連憲章違反のウクライナ侵略が核兵器使用の新たな脅威をもたらしている」と指摘。核兵器禁止条約はNPTを補完するものだとし、「再検討会議がこの新しい国際法の規範の誕生を承認すること」を求めました。「最低でも1995年、2000年、10年の再検討会議の義務と約束を再確認すること」を要請しました。

 核実験被害を受けた太平洋の島国キリバスは、核兵器使用の非人道性についての言及を強化することを提案しました。

 また「NPT締約国の大多数の国が第6条の実施に貢献する核軍縮策として核兵器禁止条約を採択した。再検討会議はこのことを認識するべきだ」と強調。核保有国の第6条義務の不履行を批判し、「今回の再検討会議が中身のある成果を出すには核保有国とその同盟国が他国と協力する姿勢を示すことが欠かせない」と述べました。


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