しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年7月6日(水)

きょうの潮流

 100年前の7月に創立した日本共産党は、日本の政党の中で戦前から党名を変えていない唯一の政党です。他の政党は、侵略戦争に協力したため、戦後同じ党名を名乗れなくなりました▼アジア太平洋戦争が始まる前年の1940年、自民党の前身の政友会や民政党など各党は「政党返上論」を唱え、相次いで自ら解散。侵略戦争の推進協力組織「大政翼賛会」に合流しました▼当時、はやった言葉が「バスに乗り遅れるな」です。ドイツ軍がヨーロッパで攻勢に出たのに便乗しました。戦争の大勢が決まったと錯覚し、南方への侵攻を急ぐため日独伊三国同盟を結成。ナチス党の勢いにならい、国内でも独裁体制が必要だと考えました▼開戦翌年の42年に翼賛議員選挙を実施。「大東亜共栄圏確立」を目的とした翼賛政治会がつくられ、それ以外の政治結社は解散し、文字どおり一国一党が実現しました。乗った“バス”の終点は軍国日本の敗戦でした▼作家の宮本百合子が、48年の社会評論で書いています。「議会は政府案に決して反対しないという条件の翼賛議会になり、侵略戦争賛成、種々の人権抑圧法賛成、いくらでも軍事費をつかうこと賛成と、侵略戦争のためのロボット議員が推薦候補で議員になった」(「便乗の図絵」)▼ロシアによるウクライナ危機に乗じた軍事費増の主張に、多くの政党がのみこまれ、いままた便乗の動きが強まっています。日本共産党は、平和を壊し、戦前を思わせる「翼賛政治」の危険性を警告しています。


pageup