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2022年4月10日(日)

きょうの潮流

 パソコンやスマホの画面越しに、笑顔で手を振り、言葉をかわす。時折音声が途絶えていら立ちつつも、オンライン会議や取材に、徐々に慣れてきた感はあります。もちろん、より良いのは「リアル」であることは言うまでもありませんが▼いま、ウクライナ国民はオンラインによる発信でロシアの侵略に抵抗を試みています。一般市民が戦場や避難先から窮状を訴え、私たちは世界のどこにいても、戦争の惨禍や市民の思いを知り、直接聞くことも可能です▼これを最大限に活用してきたのがゼレンスキー大統領でしょう。正視に堪えない映像を流し、激しい口調で軍事支援を要求する姿にはとまどいましたが、日本でのオンライン演説では復興支援やロシアへの圧力強化を求めました。憲法9条を踏まえた対応とのこと。なかなかしたたかです▼こうした発信が国際世論を形成し、ロシアを包囲し、追いつめる力になってきたのは間違いありません。私たちも「侵略をやめろ」の声をいっそう、高めなければなりません▼ウクライナ同様、日本もロシア(旧ソ連)から国土を不当に奪われた被害者です。ところが、政府はその不当性を訴え、国際世論を喚起する努力を一切してきませんでした▼それどころか、プーチン大統領のご機嫌取りに終始し、事実上、覇権主義的暴走を後押ししてきたのです。その最大の責任を負っている安倍晋三元首相が、屈従外交の反省を一切しないまま、憲法9条改定や核共有をあおる―。厚顔無恥というべきでしょう。


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