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2022年2月19日(土)

公務員賃下げやめよ

賃上げ政策と矛盾 塩川議員迫る

衆院予算委

写真

(写真)質問する塩川鉄也議員=18日、衆院予算委

 日本共産党の塩川鉄也議員は18日の衆院予算委員会で、岸田政権が看板政策として賃上げを掲げる一方で、幅広い労働者の賃金に影響を与える公務員の賃下げを進めていることを告発し、「賃上げの好循環をつくるならば公務員の賃金引き下げはやめよ」と強調しました。(論戦ハイライト)

 岸田首相は自民党総裁選で、賃金が公的に決まるにもかかわらず報酬が十分でない職員の収入を思い切って増やすとして「公的価格を抜本的に見直す」と打ち出しました。2月から保育、介護など3%(月額9000円)の処遇改善が実施されます。

 塩川氏は、保育士の賃金は全産業平均と比べて9万円以上低く、引き上げは不十分だと指摘しました。さらに、公立保育所の保育士の賃上げは1月28日時点で、申請のあった134自治体のうち公立を対象としたのは34自治体のみだったことを確認し、「なぜ自治体は消極的なのか」と質問。まともに答えない岸田首相に対し、「理由を明らかにしなければ打開のしようがない」と批判しました。

 その上で、自治体が消極的な理由として、2022年度の地方財政計画の給与関係費をマイナス人勧を反映して2709億円も削減し、総務省からは地方公務員給与を人勧にもとづき下げるよう通知まで出していることを指摘し、「一方で賃上げを要請しながら、他方で賃下げを要求する。やっていることが支離滅裂だ」と批判しました。

 塩川氏は「『公的価格の抜本見直し』というのなら賃金に係る最大の『公的価格』が人事院勧告にもとづく公務員給与改定だ」と強調。人勧の影響は800万人近くの労働者に及ぶとして、「マイナス人勧にもとづく公務員の賃下げは撤回せよ」と主張しました。

 岸田首相が「人勧は民間準拠だ。民間を含めて全体の賃上げが実現すれば、人勧の引き上げにつながる」と答えたのに対し、塩川氏は「過去、人勧を値切って、賃下げを押し付けた事例はいくつもある」と指摘。「民間の賃上げと公務の賃上げと好循環をつくることこそ政治だ。公務員の賃下げ押し付けはやめよ」と強調しました。


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