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2022年1月28日(金)

ワクチン・検査で遅れ深刻

政府は厳しい反省に立ち打開に責任を

志位委員長が会見

 日本共産党の志位和夫委員長は27日、国会内で記者会見し、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染急拡大で政府の対応について、ワクチン3回目(ブースター)接種の遅れと検査ひっ迫という「二つの遅れが非常に深刻だ」と述べ、「どちらも政府の対応に重大な責任がある。厳しい反省にたって、現状の打開に全力をあげることを強く求めたい」と訴えました。


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=27日、国会内

 志位氏は、ワクチンのブースター接種率は2・3%でOECD(経済協力開発機構)諸国では最下位が続いていること、検査がひっ迫し必要な検査が受けられない状況が広がっていることを指摘。「国民の命を守るためにブースター接種と検査の二つが非常に大きなカギを握っているが、両方とも深刻な形で遅れている。その責任は岸田政権にあることをはっきり自覚して対応を求めたい」と強調しました。

 ブースター接種の遅れの原因について、志位氏は「岸田政権は昨年11月、2回目接種後、何の科学的根拠もなしに8カ月以上間隔を空けることを『原則』にし、1月7日までこの『原則』を変えなかった」と指摘。このため自治体が接種前倒しに対する備えがとれず、準備が追いつかなかったことが遅れの要因となっていると述べました。この点について日本共産党が国会質疑でただしたものの、岸田文雄首相には反省がなかったと批判。「政府は猛省が必要だ。そのうえに立って、最大限の迅速接種を行う責任を果たすことを強く求めたい」と語りました。

 検査の問題では、「日本共産党は『感染が下火になっている時期にこそ、検査体制の拡充を』と繰り返し求めてきたにもかかわらず、それがやられてこなかった」と指摘。「感染が収まっていた昨年10月から12月の間に検査能力を拡大しておくべきだった。この3カ月間何をやっていたのかが厳しく問われる。ここには、この2年間の政府のコロナ対応で、一貫して『検査と保護』という感染症対策の科学的基本が弱いことがあらわれている」と批判しました。

 その上で、いま必要な対策として、(1)いまある検査能力を高齢者施設、医療機関、保育園、学校などハイリスクな場所へ重点的に投入すること(2)同時に検査能力そのものを思い切って拡大していくこと―をあげ、「この2点を同時並行で進めるべきだ」と強調しました。

 志位氏は、米国では10億回分の検査キット配布という方針を進める一方、日本では政府が1日80万回分の増産要請にとどまっていることを指摘。「この規模で十分だなどという根拠はどこにもない。全国民に検査キットがわたるぐらいの規模で大増産を行うことを求めたい」と述べました。

 志位氏は最後に、重ねて「命を守るためにはブースター接種と検査―これをどれだけのスピードで進め広げられるか、ここにかかっている。政府に責任ある対応を求めたい」と語りました。


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