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2021年10月18日(月)

きょうの潮流

 ウニ、サケ、マス、ホッキ貝、コンブ…この秋から年末年始に全国の食卓を彩る北海道の「海の幸」が地球温暖化の影響でピンチです。日高、十勝、釧路、根室地域の太平洋沿岸に初めて赤潮が広がり、魚介類が大量に死んでいる被害が深刻になっているからです▼道の水産業は「獲(と)る漁業から育てる漁業・持続可能な漁業へ」と、資源管理に努めてきました。ウニは親ウニから種苗センターで稚貝にして放流、4年ほどかけて育てたものを獲ります▼ところが「8割から9割が死んでいたとの報告もあった」と話すのは、各漁協の聞き取りをした道水産振興課です。被害の把握がすすむ釧路管内でへい死したウニは1200トン。被害額は約40億円にも▼「赤潮で2年物、3年物もダメになれば、向こう4年間収入がゼロになる漁師も出てくる」「コンブも赤潮と、例年より高い海水温の影響でお湯をかけたように緑色に変色している」。いち早く現地調査に入った日本共産党農林・漁民局長の紙智子参院議員に語った漁協幹部の訴えです▼世界的にも海水温の上昇など海洋環境の変化と利益優先の漁場荒らしで、水産資源が減少しています。国連は2022年を「小規模伝統漁業・養殖業に関する国際年」に設定し、自国の小規模沿岸漁業の維持・振興は国際的な課題に▼沿岸漁業を切り捨て、大型資本漁業を優先している自民党政治は、失格です。「沿岸漁業・漁民の操業と暮らしを守るには政権交代で」。これを合言葉にした無数の対話・懇談を。


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