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2021年10月5日(火)

将棋新人王戦 伊藤四段が先勝

両翼の攻めで相手陣崩す

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(写真)終局後、検討する伊藤四段(右端)と古賀四段。奥の中央が森七段=4日、大阪市・関西将棋会館(撮影・峯松進)

 将棋の伊藤匠四段(18)対古賀悠聖四段(20)―東西の若きエースによる同期対決となった第52期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負の第1局は4日、大阪市福島区の関西将棋会館でおこなわれ、午後4時15分、伊藤四段が77手で勝ち、シリーズ先勝としました。左右両翼からの攻めで相手陣を崩して一気に勝勢をきずいた伊藤四段の快勝でした。第2局は11日(月)に東京都渋谷区の将棋会館でおこなわれます。

 振り駒の結果、伊藤四段が先手。戦型は相掛かりとなりました。

 先手が序盤、☗3五歩と位をとって後手の角を使いにくくし、さらに棒銀の攻めを見せると、後手は右玉に構えました。☗2五銀(37手目)を見て後手は角交換。

 先手は端歩の突き捨てから左辺に戦線を拡大。☗9三歩に対し後手は昼食休憩をはさみ44分の長考で☖同香と応じました。

 中盤の難所にかかり互いに考慮時間を使いつつ、互いに相手の注文に応じず反発しあう展開。控室を訪れた糸谷哲郎八段は「先手がうまく指している」と評価しました。

 53手目☗9二角から一気に指し手がすすみ☖6二玉まで、駒の取り合いは銀桂交換で後手の得ですが、陣形はばらばら。次の☗8六飛からの攻めが厳しく、形勢は大きく先手に傾きました。

 粘りをみせる後手は最後に☖7九角(72手目)から攻め合いに活路を求めましたが、☗8四角(投了図)を見て投了しました。

 立ち会いの森信雄七段(第11期新人王)は「若者らしい、最新の形で見ごたえがあった」と総評。勝った伊藤四段は「一つ勝ててほっとしている」と述べ、古賀四段は「研究はしていたが正しい指し手が分からなかった」と肩を落としました。

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