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2021年9月4日(土)

きょうの潮流

 なにかの巡り合わせだろうか。菅首相が事実上の辞意を表明した日に「しんぶん赤旗」が日本ジャーナリスト会議(JCJ)から賞を受けました。菅首相による学術会議人事の介入スクープとキャンペーンで▼第一報は昨年の10月1日付。安倍政権を受け継いだ菅首相が学問の自由を侵すという強権ぶりを早くもあらわにしました。そこには憲法や民主主義を壊し、科学をないがしろにしてまで思うままにふるまう、ごう慢な姿がすでに▼発足から約1年。「国民のために働く内閣」は口先だけで、コロナ対策でも無為と逆行、無反省を重ね、オリパラ強行に象徴されるように国民の命とくらしを置き去りにしてきました。結局、最後まで押しつけたのは自己責任でした▼前政権と同様のゆきづまりは、この9年にわたる偽りと隠ぺい、権力をふりかざしてきた安倍・菅政治が国民の信頼を失い、追いつめられた結果です。同時に、それに代わる政治への切なる待望でもあるでしょう▼私はこの国民世論のまっとうさに信を置きたい―。学術会議の任命を拒否された加藤陽子さんが自分は先行きを悲観していないと語っていました。歴史から学ぶものとして「危機の時代には、国家と国民の関係を国民の側から問い返して見つめ直すことが必須」だと(『この国のかたちを見つめ直す』)▼戦後の国のかたちを変えてしまった自公政権を断ち切り、新しい政治を実現する。いま絶好の機会が迫っています。わきあがる声と運動を大きなまとまりにして。


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