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2021年8月27日(金)

総選挙勝利をめざす職場支部援助担当者経験交流会への問題提起

2021年8月21日 幹部会副委員長 山下芳生

 山下芳生副委員長が21日にオンラインで開かれた「総選挙勝利をめざす職場支部援助担当者経験交流会」で行った問題提起(大要)は次のとおりです。


写真

(写真)問題提起する山下副委員長

 いよいよ総選挙が目前に迫ってきました。

 総選挙でわが党が躍進し、新しい政権をつくるという任務をやり遂げるためには、わが党の支部数の3割にのぼる職場支部が、また有権者の半数以上を占める労働者と直接の接点を持つ職場支部が、文字通り総決起することが不可欠です。

 全党的にみると、職場支部の多くは、支部会議の開催に苦労しています。総選挙勝利めざす活動に、まだ十分力を発揮できずにいる職場支部も少なくありません。

 そこで、職場支部と党員のみなさんに、総選挙勝利にむけて力を発揮してもらうためにはどのような援助が必要か、全国の経験から学びあい、職場支部への援助を強める契機にしたいと、今回の経験交流会をもちました。

1、職場支部と党員、労働者は、だれよりも政治の転換を願っている

コロナ危機の最前線でかけがえのない役割を発揮している職場支部と党員

 まず強調したいのは、わが党の職場支部と党員の多くは、コロナ危機の最前線で、命と雇用を守り、暮らしを支えるかけがえのない役割を発揮していること、その中で政治を転換する必要性をだれよりも強く感じていることです。

 医療職場で働くある看護師の同志は「命を支える使命感を胸に、家族感染を避けホテルから職場に通う日々」と語っています。自治体職場の同志からは「職場論議を通じ、商店に直接コロナ給付金を届けて喜ばれ、自治体労働者の喜びを感じた」との報告が届いています。保育の現場からは「少ない人員で、毎日の遊具の消毒、猛暑時にも窓を開放し、食事も3密対策。子どもの笑顔に支えられながらの日々」との声が寄せられました。また、ある地域労連の同志は「コロナ禍での解雇、廃業、ハラスメント、過労自殺…。より深刻な相談が増える中、新たに広がる仲間の存在も喜び」と語ってくれました。

 ときに自ら感染するリスクを負いながら、患者、住民、子どもたちの命と暮らしを支えるために、雇用と営業を守るために、歯を食いしばって奮闘する同志たちの姿には胸が熱くなります。厳しい職場で、労働者の団結を守り、労働環境を改善するうえで要の役割を果たしている同志も多いと思います。

 こうして、真剣に、命や暮らしと向き合っているからこそ、安倍・菅政権のコロナ対策の無為無策、科学を無視し、国民に説明せず、自己責任論を押し付ける致命的欠陥に、そしてオリンピック・パラリンピックに固執する姿勢に、だれよりも怒り、菅政権終焉(しゅうえん)の願いを最も切実に高めているのが職場の党員ではないでしょうか。

新しい政権をめざす総選挙は、すべての労働者にとって歴史的たたかい

 この怒りと願いは、党員だけのものではないと思います。

 公益財団法人・日本生産性本部が、初の緊急事態宣言が出た昨年5月以来、定期的に行ってきた「働く人の意識に関する調査」では、最新の7月の結果で、政府(国)に対し「全く信頼していない」「あまり信頼していない」が76・9%と過去最多を記録しました。職場の労働者のなかで、政治を変えてほしいという願いがかつてなく高まっています。

 今度の総選挙は、この職場の党員や労働者の切実な願いを実現する絶好のチャンスです。

 2中総は、菅自公政権を倒して、どういう新しい日本をつくるか。「新しい日本をつくる五つの提案」を明らかにしました。この「五つの提案」は、単なる政策提起でなく、自公政権に代わる野党連合政権が実行する政治的内容として、新しい政権ができればすべて実行可能なものばかりです。

 なかでも、今度の総選挙は、新型コロナ・パンデミックをふまえ、40年来労働者を苦しめてきた新自由主義の転換をはかる歴史的選挙となります。いま目の前で広がっている、感染爆発、医療崩壊の事態をもたらした責任は、安倍・菅政権の誤った対応にありますが、その根底には、長年にわたる医療・公衆衛生切り捨ての新自由主義の政治があります。コロナ禍で真っ先に解雇・雇い止めされ、シフトを削減される非正規雇用労働者が多数存在する根底にも、労働法制を次々規制緩和してきた新自由主義の政治があります。

 ――医療・介護・障害福祉・保育などケアに手厚い社会を

 ――最低賃金を時給1500円に引き上げ人間らしい雇用のルールを

 ――富裕層と大企業に応分の負担を求め消費税は5%に

 ――国民の生活と権利を守る「ルールある経済社会」をつくるために大企業の民主的規制を

 私たちの提案の中身は、労働者にとって切実な願いそのものです。しかも、どれも遠い将来でなく、今度の総選挙の結果ただちに実現に踏み出せるものです。こんなに語りやすく、また、語りがいのある選挙はありません。

 菅政権を終わらせ、新しい政権をめざす総選挙は、すべての職場の党員が自らの願いを掲げてたたかう選挙であると同時に、客観的に見れば、コロナ禍で苦闘するすべての労働者が自ら立ち上がる条件に満ちた、歴史的たたかいでもあります。

2、記念講演を力に、誇りと確信をもって総選挙をたたかおう

 党創立99周年記念講演は、パンデミックのもとで日本と世界に起こる歴史の前向きの変化を五つの柱で明らかにするとともに、その前向きの変化を促進する日本共産党の真価を明らかにしました。

 私は、全国の職場支部はこの真価を発揮する最前線で奮闘してきたことを強調したいと思います。

国民の運動と共同し、「声をあげれば政治は変わる」という希望をつくりだしてきた

 記念講演の第一の柱では、パンデミックのもとで、わが党が、国民の運動と共同し、さまざまな分野で前向きの希望ある変化をつくりだしてきたことを紹介しています。

 雇用調整助成金のコロナ特例、シフト制労働者などへの休業支援金は、コロナ禍で仕事や収入を失う、削減される労働者をつくってはならないと、多くの労働組合が当事者とともに声をあげ、たたかう中でつくられましたが、党グループや支部の同志が大きな役割を果たしました。

 小学校全学年の学級規模を40人から35人に引き下げる成果が、40年ぶりに実現しましたが、これは長年にわたる教職員組合、そこでがんばる党グループ・支部と党員が、保護者とともにたたかってきた努力の成果です。

 「声をあげれば政治は変わる」という、日本社会にとっての大きな希望を、コロナ禍の最前線でつくりだしてきたのが職場支部・グループの同志のみなさんです。

市民と野党の共闘の重要な一翼を担っている労働分野の共闘の広がり

 記念講演は、第四の柱で、市民と野党の共闘の画期的意義を明らかにするとともに、反共攻撃による分断を打ち破ることを呼びかけました。

 市民と野党が共同して新しい政権をつくることが現実に追求すべき課題となっていますが、その重要な一翼を担っているのが労働分野での共闘の広がりです。

 第27回党大会決議は、「戦後の平和運動、労働運動を担っていた潮流が過去のいきがかりを乗り越えて」つくった「画期的な共闘組織」である「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の結成(2014年)が、その後の安保法制=戦争法に反対する新しい市民運動と合流し、「市民連合」の発足、国政選挙での市民と野党の共闘につながったことを大きく評価しています。

 いま、全労連をはじめとする階級的民主的労働組合は、「野党共闘で労働者・労働組合の要求を実現する政権を」と、野党各党への要請を開始しています。同時に、反共攻撃や分断を持ち込む動きは労働分野でこそ表れており、攻撃や分断を打ち破る上でも、労働・職場分野で党が果たす役割は大きいものがあります。

 「日本共産党を除く」という「壁」が築かれ、労働運動にも分断がもたらされた「社公合意」以来の40年、労働戦線再編以来の30年、その多くは、新自由主義の政治によって労働者への攻撃が激化した時期でもありました。その「壁」を崩壊させた市民と野党の共闘の6年間の積み重ねで、新自由主義と決別し転換する、労働者にとって希望である野党連合政権の実現を展望するところまで共闘は到達しています。

 野党連合政権の実現を積極的に推進することは、歴史的にみても今日の職場支部の最大の政治的任務と言えます。

労働者のなかで広がる資本主義システムへの疑問、新しい社会への模索

 記念講演の第五の柱は、米国の高校生からの社会主義をめざす日本共産党への共感のメールを紹介し、多くの人々が資本主義というシステムを続けることへの疑問、新しい社会への模索を強めていることを指摘しています。さらに、労働者階級の中で社会変革の主体的条件をつくり発展させる党の歴史的使命を明らかにしています。

 7月に行われた京都の職場支部交流会では、障害者福祉の職場で働く若い新入党員から、「障がいのある人が生きづらい社会だなと思ってきたが、共産党のめざす社会が自由と平等の社会と聞き、こんな社会ができたらすごいと思った」(福祉職場、30代)との発言がありました。「人間による人間の搾取もなく、抑圧も戦争もない、真に平等で自由な人間関係からなる共同社会」(党規約第2条)に、ストレートに共感し入党する若い労働者があらわれていることに希望を感じました。

記念講演を最大の政治的推進力にしよう

 党綱領と党創立99周年記念講演は、職場支部・グループの同志にとって、深いところから誇りと確信を培い、日本社会の進むべき道、職場の未来を照らし出す大きな力となることは間違いありません。とりわけ記念講演は、総選挙で党を語り、積極的支持者、担い手を広げる最高の力となります。

 党機関も、職場支部・グループのみなさんも、記念講演を学習・討議し、「集い」で活用するなど、総選挙勝利に向かう総決起の最大の政治的推進力とすることを呼びかけたいと思います。

3、総選挙に向け職場支部の総決起をいかにして勝ち取るか――全国の努力に学ぶ

 目前に迫る総選挙へ、すべての職場支部の総決起をいかにしてかちとるか。交流会に向けて、中央として30の地区委員会から聞き取りを行いました。詳しくは交流に譲るとして、私たちが学んだ五つの教訓について、柱だけ紹介したいと思います。

不屈に奮闘してきた職場支部の同志にリスペクトをもって

 第一は、困難な条件のもと不屈に奮闘してきた同志に心からの敬意をもって接し、苦労に心をよせ、実情を聞く姿勢の大切さです。

 職場支部の同志にリスペクトをもって接する――これは、第1回職場講座以来、職場支部に対する党機関の指導と援助の不動の鉄則です。「三つの基本姿勢」のうちの第一の姿勢です。

 東京都議選では、職場支部の同志たちにリスペクトをもって働きかけ、短期間で決起を広げる貴重な経験が生まれました。

 定数2で福手ゆう子候補がトップ当選を果たした文京地区委員会は、党支部の過半数が職場支部ですが、2カ月前の時点でも多くの職場支部が対話・支持拡大ゼロという報告でした。転機になったのは、2人の職場支部担当の常任委員とオルグの同志が「職場支部の力を引き出すことなしに定数2で勝利できない」と議論、3人で職場対策チームをつくったことで、短期間で職場支部の3分の2が連日行動し、報告が入るようになりました。

 援助した同志の1人は、報告が入らない支部も非常に大事な役割を持っており、職場での苦労や活動の中身をよく聞くこと、職場で党の役割を果たそうと努力していることを知ることが大事だったと語っています。

コロナ禍の厳しい労働条件だからこそ、支部会議の開催が待たれている

 第二は、コロナ禍の厳しい労働条件だからこそ、職場の同志たちは、党の会議で職場のことを話し合い展望をもつことを欲している、支部会議の開催が職場の党員に待たれていることです。

 ある地区委員会からは、「コロナ危機は、会議未参加の党員の間でも政治や社会への問題意識を高めている。職場は従来の分断に加え感染対策の分断もある。情勢や職場の思いを自由に語りあえる支部会議は党員の元気の源泉となっている」と報告がありました。

 職場支部は支部会議を開くのが困難――もちろんそういう面はありますが、コロナ禍の緊張した毎日のなかで、党の会議でコロナ危機打開の展望をつかむことは、職場で元気に活動する土台となり、待たれている。そこをつかんで援助することが大事ではないでしょうか。

労働者後援会の活動が、職場の中で多数者の支持を得るカギ

 第三は、労働者後援会をつくって、あるいは再開して活動することが、職場の中で「多数者の支持をえる」(党規約40条)うえで大きなカギとなるということです。

 職場支部の選挙のとりくみでは、職場支部が対外的に働きかける際、ほぼ例外なく、職場単位や分野別の労働者後援会としてとりくまれています。

 労働者後援会の活動は難しくありません。職場の党員が「後援会をつくろう、再開しよう」と決意すればスタートできます。職場要求や政治問題で労働者の興味・関心に沿ったビラやニュースをつくって届ける、ミニ「集い」を開催するなど、多彩な選挙活動が労働者後援会をつくることによって展開できます。中央や県の分野別労働者後援会と連携すれば、企画や宣伝物の活用も、職場支部単位ではできなくても、すぐできます。

 また、共闘の時代の選挙では、労働組合がそれぞれの地域の統一候補と「政策協定」を確認し、推薦・支持・支援する動きが起こってきます。それと同時に、党の躍進を果たしていくうえでは、職場での思想・信条の自由、政治活動、選挙活動・後援会活動の自由を保障し、党独自の後援会活動を活性化させることが極めて重要になります。

党の世代的継承を前進させる目的意識的な努力

 第四は、総選挙のたたかいを通じて、職場で党の世代的継承を前進させる目的意識的な努力です。

 多くの職場支部で、党の世代的継承が大きな課題となっています。同時に、職場の労働者を新たに党に迎えた経験をみると、少なくない経験が選挙戦をともにたたかったことを契機としています。

 選挙は労働者の政治意識を高めます。ましてや政権交代を正面から掲げる総選挙を職場の労働者とともにたたかうなら、その労働者の政治意識は急激に高まることになります。

すべての職場支部を援助する構えと体制の確立

 第五は、党機関として、すべての職場支部を援助する構えと体制を確立する大切さです。

 職場分野で変化をつくっている党機関は、共通して、機関での率直な自己検討と議論を通じ、職場支部援助の構えをすえなおし、組織の実態に即して知恵を出し合い、多彩な形で職場支部援助の体制を構築しています。

 その形態はさまざまですが、今大会期に、職場支部担当の地区役員・協力員23人で職場プロジェクトチームをつくり、世代的継承でも、選挙闘争でも変化をつくっている大阪・堺地区委員会は、地区委員長自身が「世代的継承への本気度は、職場支部への援助体制で問われる」と構えを確立したことが出発点となっています。

 これからの発言にも、お互いに大いに学んで、全党的に職場支部への援助を強め、歴史的総選挙で勝利する、職場で党の世代的継承を成功させる契機となることを期待し、問題提起とします。


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