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2021年8月24日(火)

パラ 学校観戦に懸念

「教育活動に影響も」

感染急増 辞退相次ぐ

 新型コロナウイルスの感染者が急増するなか24日に開幕する東京パラリンピック。多くの自治体が子どもを動員する学校連携観戦を取りやめる中、東京都の小池百合子知事は都教育委員の反対意見を無視し、実施の強行姿勢を崩していません。東京五輪で学校観戦を実施した静岡県は今回は中止に。「子どもたちの命と安全を守るために今からでも学校観戦を中止に」の声が高まっています。(オリパラ問題取材班)


 都内では、学校観戦を予定していた多くの自治体で実施を見送りましたが、23日時点で、江戸川、渋谷、杉並の3区が「実施」を明言しています。新宿区は「検討中」、八王子市は「未定」と本紙に回答。江東区は回答を保留しています。

 中止を決めた墨田区の区教委は、保護者への通知でその理由を、都内の感染者数が急増しているのに、都教委は学校観戦の実施にかかわる新たな感染防止対策を特に講じていない▽都内の10代以下の感染者数が急増▽教員や児童・生徒に感染者が出た場合、9月以降の教育活動に多大な影響が出ること―などをあげています。

 静岡県はオリンピックを観客を入れて開催し、学校観戦も実施。延べ51校、1240人の児童が参加しました。7月末以降、競技会場のある県東部を中心に感染が急拡大し、8日には県で初めて「まん延防止等重点措置」が適用になりました。

 静岡県内の新規感染者数は五輪開会日の7月23日に54人でしたが今月19日には最多となる675人となり、収束が見えません。そのような状況でパラリンピックへの子どもの観戦を辞退する学校が続出し、参加はゼロになりました。

 25日から自転車競技が行われる予定の伊豆市の市教委の担当者は「教育的意義よりもコロナの感染防止を重視して判断した」と中止の理由を説明します。市内10校、約1600人の児童が参加を予定していましたが、「感染が心配だから見合わせてくれないか」など保護者の不安の訴えもあり、参加予定校の学校長と市教委で協議し、中止を決定しました。


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