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日本共産党

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2021年2月20日(土)

きょうの潮流

 何が問題なのかわからない。わかろうともしない。批判を浴びると、うわべだけ取り繕う。反省がないから、くり返す。そんな救いがたい政党だということがよく表れています▼「男みたいな性格で、ハグなんて当たり前」。五輪組織委の新会長となった橋本聖子氏について自民党の竹下亘元総務会長がこう評しました。発言後、訂正として「男勝りと言いたかった」。度しがたい性差別のうわぬりです▼もともと今度の交代劇は、森喜朗前会長の女性蔑視と民主的な運営を否定する発言が問われたから。党の重鎮がそれをまったく理解せずに差別を助長する。国民が自粛するなか、平気で深夜の会食にくり出す戒めなき姿と根は同じか▼五輪運動が推し進める男女平等も、国連が目標とするジェンダー平等も土台にあるのは人権です。一人ひとりの個性が生かされ尊重される多様な社会。それを実現していく運動の先頭に立つのが組織委です▼元五輪選手とはいえ、橋本氏は自民党政治にどっぷり漬かってきた人物。森氏を「政治の師」とあおぎ暴言にも責任を迫りませんでした。女性を据えておけばいい―。党内の幹部会合に女性議員を傍聴者として出席させるという浅はかな発想に通じます▼竹下氏は、五輪開催を懸念する自治体の長にもかみつきました。聖火リレーの中止を検討するとした島根県知事に「何を言うんだ。呼んで注意する」と。いったい何様のつもりなのか。旧弊にまみれた人権軽視の人たちに聖火をともす資格はありません。


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