しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年12月29日(火)

きょうの潮流

 「名字がひとつになった日」「あなたの名字になる私」…。こんな歌詞で結婚を表現するラブソングがあります。憧れを抱く人もいれば不快に思う人もいる。感じ方は人それぞれです▼結婚後に、同姓にするか別姓にするかを選べる選択的夫婦別姓制度。「慣れ親しんだ氏名のまま結婚することも認めて」「戸籍名と通称を使い分ける煩わしい生活から解放してほしい」と願う人たちが声を上げ、世論を動かしてきました▼実現を阻んでいるのは自民党内の強硬な反対です。「夫婦別姓を認めれば家族の絆が壊れ、子どもに悪影響が及ぶ」と。説得力に欠ける主張に「同姓を否定するわけじゃない。別姓の選択肢を与えてほしいだけ。拒否する意味がわからない」「希望する人が別姓を選択したくらいで、この国では家庭が崩壊するの?」と批判があふれています▼両親が別姓の20代女性は「母親と名字が違う理由を聞かれるのは面倒だったけど、姓が違うことも当たり前になって、そんな悩みが解消するのが理想の姿」と言います▼価値観が多様化するなか、大切なのはさまざまな選択肢を用意すること。多彩な家族のあり方を尊重する社会であれば、子どもに悪影響など及ばないはずです▼かつて選択的別姓に賛成を表明していた菅義偉首相。日本共産党の小池晃書記局長の国会質問に「政治家として申し上げたことには責任がある」と答えました。だれもが自分らしく生きられる社会に向けて自らの発言をいつ実行するのか、問われています。


pageup