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2020年7月30日(木)

「GoTo」責任あいまい

高橋氏「意思決定の経過明かせ」

衆院国交委

写真

(写真)質問する高橋千鶴子議員=29日、衆院国交委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は29日の衆院国土交通委員会で、新型コロナウイルス感染拡大のなか政府が22日に前倒しで始めた観光支援策「Go To トラベル」について「なぜ今なのか」とただし「責任の所在があいまいで誰も止められない事態になっている」と追及しました。

 高橋氏は、事業の委託先となった「ツーリズム産業共同提案体」の企画提案書で、期間中に感染拡大が発生した場合は給付金の利用などを中断するとして4項目が記されていると指摘。その中の「感染拡大注意」とは「どういう基準なのか」とただしました。

 観光庁の蒲生篤実長官は、「感染拡大注意開始日について具体的イメージは当該申請者の方は持っていなかった」「企画書には書いてあるが契約書にはない」などと答弁。高橋氏は「企画提案書を採用後に、観光庁と事業者が協議して具体化していくという話だった。イメージを持っていないものを採用し、契約書はシンプルすぎて何も書いていないではないか。これでは誰も止められない」と厳しく批判しました。

 高橋氏はまた、政府の新型コロナ感染症対策分科会が、「Go To トラベル」事業の前倒し実施に賛成したのかと質問。分科会の尾身茂会長は、「拙速に結論は出さない方がいい」との意見だったと述べ「じっくり情報や感染状況を分析して、根拠を持った説明ができることが必要だと提案したが、採用されなかった」と答えました。

 高橋氏は、イベント制限の緩和について分科会が「全国的な移動を伴うため一部地域の感染リスクが全国に拡散する恐れ」があるとして先送りを提言したのに、なぜ「『Go To』の見送りは提言できなかったのか」と質問。「聞かれたのは東京除外のみ」と釈明する尾身氏の答弁をうけ「意思決定のプロセスと責任の所在を明らかにすべきだ」と述べ、臨時国会を開き徹底審議するよう求めました。


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