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2020年3月27日(金)

きょうの潮流

 豪華な衣装を身にまとい、見下ろすような視線。白絹のタイツをはいた脚の先には、かかとの赤いヒール靴。フランスのルーブル美術館に所蔵されているルイ14世の肖像画です▼靴の名は「ルイヒール」。400年以上も前に登場し、男性が脚線美を誇示していたルイ王朝に愛用されました。『靴の事典』によると、それが現在のハイヒールの原型になりました▼その後ナポレオン戦争がはじまり、戦場を駆け回る男性は機能性を重視するように。ヒールの高い靴は女性の履物となり、明治の日本ではそれを含めた婦人用の洋靴を「女唐靴」と呼んでいたそうです▼ファッションの一部とみなされる一方、不安定で足に負担がかかるハイヒールは長い間職場で強要されてきました。俳優の石川優実さんらが昨年起こした#KuToo。靴と苦痛と#MeTooをかけ、理不尽で不合理な強制に反対する運動への賛同や共感がひろがったのも、それだけ多くの女性が悩み苦しんできたから▼女性にだけ、ヒールの高い靴やパンプスを強いるのは性差別ではないか―。今国会で共産党の小池晃議員がこの問題を取り上げ、安倍首相から「許されない」との前向きの答弁を引き出しました。その後、例に挙げられた日本航空が客室乗務員らに設けていたヒールの高さ規定を廃止するという動きも▼数センチの高さをゼロにするため、血と汗と涙を流してきた女性たち。それを変えようと立ち上がる姿。小池氏はいいます。「声を上げれば、政治も社会も動く」


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