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2019年8月9日(金)

ユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」

アマ野球14団体が賛同

選手の酷使・暴力なくそう

 アマチュア野球14団体は8日、都内で会見し、国連児童基金(ユニセフ)と日本ユニセフ協会が発表した行動指針「子どもの権利とスポーツの原則」に賛同すると表明しました。


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(写真)「子どもの権利とスポーツの原則」の賛同会見を開いたアマチュア野球団体

 全日本野球協会の山中正竹会長は賛同表明した経緯を説明。指導者の暴力や過度の練習など子どものスポーツの問題解決を目指した「原則」の内容を2月に知り、「野球界にとって重要なものと判断。協会の理事会で各加盟団体に持ち帰っての議論をお願いした」といいます。6月の理事会で「全14団体から賛同を確認し、今回のいっせい賛同表明にいたった」と説明しました。

 「野球界でも暴力、暴言やハラスメント、勝利を優先するあまりの選手の酷使がなくなっていないのが現状。子どもが野球を楽しんでプレーできる環境をつくるため各団体がこの原則に向き合い、野球界の価値を高めていきたい」と話しました。さらに、プロ野球選手会がすでに賛同していることなどを示し、「プロ球界も関心を持っている。働きかけていきたい」と表明しました。

 他の団体からは「投手の肩肘を守るために3年前から球数制限を導入している。さらにすすめたい」(日本リトルリーグ野球協会)、「暴力指導は減ったが暴言はまだ残っている。指導者講習会で『原則』を紹介していきたい」(全日本少年硬式野球連盟)との決意が語られました。

 日本ユニセフ協会の早水研専務理事は「14団体から『原則』の賛同を得たことは、野球をする子どもたちにとっても、他のスポーツ界にたいする影響力の観点からも大きな意義がある。“子どもファースト”の環境づくりのために力添えをお願いしたい」と話しました。

 賛同したのは以下の14団体です。

 全日本野球協会、日本野球連盟、日本学生野球協会、全日本軟式野球連盟、全日本大学野球連盟、日本高等学校野球連盟、日本リトルリーグ野球協会、日本少年野球連盟、日本リトルシニア中学硬式野球協会、日本ポニーベースボール協会、全日本少年硬式野球連盟、九州硬式少年野球協会、日本中学生野球連盟、全日本女子野球連盟


 子どもの権利とスポーツの原則 昨年11月、日本ユニセフが発表した、子どものスポーツにおける指導者等の暴力、暴言、過度な練習などの弊害にたいし、子どもの健全な成長を支え、負の影響を及ぼさないための指針。子どもの権利、意見などを尊重し、健康を守り、学習・教育の機会の確保などをスポーツ団体や指導者、保護者らに求めています。全体が10の原則にまとめられています。すでに日本オリンピック委員会、日本スポーツ協会、日本障がい者スポーツ協会などが賛同しています。


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