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2019年1月19日(土)

温暖化対策ランキング発表

三菱重・シチズン 平均以下

機械・精密 半数超が総量目標なし

写真

(写真)あいさつするWWFジャパンの末吉竹二郎会長=18日、東京都港区

 世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は18日、機械および精密機器の業種に属する計39社を対象とした「企業の温暖化対策ランキング」報告書を発表しました。各企業の目標や取り組み、情報開示などを点数(100点満点)で評価。平均以下の企業名に機械では三菱重工業、精密機器ではシチズン時計、島津製作所などが並びました。

WWFジャパン指摘

 報告書によると同業種が属する産業部門は、日本の温室効果ガス排出量の35%を占めます。膨大な部品からさまざまな製品を生産する組立産業は、自社の排出だけではなく、輸配送や販売した製品の使用に伴う排出なども多いためです。パリ協定の地球平均気温の上昇を2度未満に抑える目標を達成するうえで重要な業界です。

 WWFジャパンは各企業が取り組む温暖化対策について「目標・実績」、「情報開示」について21項目の指標で点数化。各企業の温暖化対策の取り組みを可視化し、さらなる対策を求めます。

 機械の平均は45・5点。平均以下に三菱重工業(41点)などが並び、上位はダイキン工業(3位74・7点)などが並びました。精密機器の平均は48点。平均以下だったシチズン時計(46・2点)、島津製作所(27・8点)などが並び、1位はニコン(73・4点)でした。

 WWFジャパン気候変動・エネルギーグループプロジェクトリーダーの池原庸介氏は「(温室効果ガス)排出量の『情報開示』の取り組みは評価できるが、『目標・実績』では全体的に取り組みが低調。特に長期ビジョンや再エネ目標の策定が不十分で、全体の半数以上が総量目標を持っていない。持っている場合でも年間当たりの削減率が低い企業が多い」と指摘しました。報告書では、精密機器1位のニコンも「情報開示」は満点でしたが、長期ビジョンや再エネ目標には取り組んでおらず、「目標・実績」の得点は伸びませんでした。


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