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2018年11月8日(木)

きょうの潮流

 貧しさにあえぎ、戻る祖国もなく、拒まれ続けた人びとを、私のもとに送りたまえ。私は希望の灯を掲げて照らそう、自由の国はここにあると―▼自由の女神の台座に刻まれた言葉。ナチスドイツの戦争犯罪を裁いたニュルンベルク裁判で検察官を務めた最後の生存者が、それを紹介しながら米国の変容を嘆いていました。マイケル・ムーア監督の新作「華氏119」のなかで▼映画はトランプ大統領の誕生は降ってわいたものではないと描きます。公平や寛容といった政治的正しさをうわべだけで飾る支配層に嫌気がさした、主要産業の衰退で職を奪われた。そうした叫びが底流ではずっと続いていたといいます▼米中間選挙で民主党が下院の多数を握りました。ニューヨーク州では無名の新人オカシオコルテスさんが史上最年少29歳で当選。先の大統領選でサンダース氏を支援した彼女は社会主義者を名乗る潮流のひとり。公教育への予算増額、医療や雇用の充実を語り、若者や女性、マイノリティーに支持をひろげました▼人種や性差別、移民敵視やアメリカ第一主義。世界と国民を分断し、怒りをあおるトランプ流に下された厳しい審判の背景には、本当にこの国を変えたいと願う人たちの草の根の行動がありました▼国民が政治にうんざりし、あきらめたときに独裁者は現れる。ムーア監督の警鐘は米国だけではありません。右翼勢力が各地で台頭し、日本でも戦前回帰の首相が国の形を変えようとしている今、声をあげろ、立ちあがれと。


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