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2018年10月12日(金)

トランプ政権初 未臨界核実験

被爆者・米運動家ら抗議

廃絶への流れに逆行

“使用が目的”

 トランプ米政権が昨年12月、同政権としては初めて、1997年以来総計で28回目となる未臨界核実験を米西部ネバダ州で行っていたことについて、米国の平和活動家、国連を訪れている日本の被爆者が抗議の声をあげています。同政権は核兵器の最新鋭化や小型化を進めるなど、核兵器を重視する政策をとっています。(ワシントン=遠藤誠二、ニューヨーク=池田晋)

 未臨界実験は従来、実施するたびに公表されていましたが、オバマ前政権時から方針が変わり、今回は国家核安全保障局(NNSA)の報告書で判明しました。核政策をめぐる透明性のなさも、批判されています。

 未臨界実験は核爆発を伴わないため、米国も署名する包括的核兵器禁止条約(CTBT)の禁止対象とされていませんが、核兵器廃絶を目的とする同条約の精神に明確に反します。昨年7月に採択された核兵器禁止条約が第1条で規定する禁止行為に該当します。

 ワシントンを拠点に活動する反核平和組織「米ヒロシマ・ナガサキ平和委員会」のジョン・スタインバック氏は「核爆発を伴わずコンピューター・シミュレーションでデータを収集するといっても、現実に核兵器を使用する目的での実験にかわりない」と指摘。メリーランド州の反核平和組織「チェサピーク社会的責任のための医師の会」のグエン・デュボイス代表は「戦争計画者がより核兵器の使用を考えさせることにつながるもので、良いことではない」と断言します。

 現在、核兵器禁止条約の発効にむけて、国連はじめ国際社会の取り組みが続いています。こうしたなかでの実験は、核兵絶を求める世論と世界の流れに逆らうものです。

 ニューヨークの国連本部では8日から、国連総会第1委員会で、軍縮・国際安全保障問題について議論が始まり、各国代表が核兵器禁止条約発効の必要性を訴えています。

 同地を訪れている日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市(きど・すえいち)事務局長は、「核実験は核兵器を使うことを前提にしている。もう絶対にやめてほしいという一言につきる。核兵器禁止条約で、あらゆる核実験やその他、使用の威嚇もやらないということが決められた。核兵器はなくすのが唯一の方向だということを分かってほしい」と米政権の姿勢を批判しました。


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