しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら

2018年9月24日(月)

きょうの潮流

 上弦、下弦、待宵(まつよい)、十六夜(いざよい)、寝待(ねまち)月…。わたしたちの先人は満ちては欠ける月にゆかしい名をつけて愛(め)でてきました。それは闇夜を照らす明かりや潮の干満にもつながり、くらしの礎となる大切な存在でした▼〈十五日(もちのひ)に出(い)でにし月の高々(たかたか)に君をいませて何をか思はむ〉。万葉のころからさまざまな思いを込めて歌われてきたお月さま。きょうは旧暦8月15日の十五夜、中秋の名月です▼あいにくと雲に覆われる所が多い予報が出ていますが、お月見や趣を味わう催しも各地で予定されます。芋名月(いもめいげつ)という名称もあるように、このころの月を祝うのは秋の収穫の時期と重なるから。感謝や豊作祈願の意味もあります▼米宇宙企業の「月旅行」が話題を集めたように最近、月をめぐる動きが活発になっています。各国が月の探査に力を注ぎ、日本も宇宙航空研究開発機構(JAXA)による有人月面着陸機の開発構想が明らかに。アポロ計画以来となる有人探査が現実味を帯びています▼なぜ月に向かうのか。資源の利用が目的ですが、月を「支配」しようという各国の競争が始まったと指摘する専門家も。実際、米航空宇宙局(NASA)はアポロ計画の着陸地点を「歴史的遺産」とし、周辺地域の立ち入りや上空の飛行を制限する指針を定めています▼地球の周りを回る月に、太古の昔から思いを寄せ、生きるよすがとしてきた人類。いまは宇宙への入り口です。それをわがものにしようと、むらがる浅ましさ。夜空から見ている月も泣いています。


pageup