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2025年8月3日(日)

心つなごう 手をつなごう

群馬 第57回保育合研始まる

 こころをつなごう、手をつなごう―。第57回全国保育団体合同研究集会が2日、群馬県高崎市の高崎アリーナで始まりました。会場には約2500人、オンラインも含め7000人を超える参加者が集いました。オープニングでは、県内の保育園児が元気な歌声を披露。保護者と保育者のエイサーで参加者も踊り、熱気あふれる開幕になりました。(参加者の声)


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(写真)子どもたちの合唱で始まった第57回保育合研=2日、群馬県高崎市

 保育・子育てフォーラムは、「感じる、知る、つながる 豊かな保育・子育てを」がテーマです。

 白梅学園大学の五十嵐元子さんは、保護者と保育者の関係づくりについて現場の実践を紹介。多様な背景をもつ子どもや保護者がいる中で、文化や習慣の違いから関わり方に悩みが生じても、「『園だより』や保護者会で思いを感じ合い、相手を理解しようとするやり取りを通じて関係を豊かにしていける」と報告。「ズレから関係が動き出し、子どもへのまなざしが重なり始める。ゆっくりつながろうとする大人の姿を見ています」と語ると、うなずく参加者が多くいました。

 横浜市立大学名誉教授の中西新太郎さんは、「子どもと一緒に過ごす時間がない、食費の心配が尽きない、子育てがつらい等の保護者の苦しさに気づけているか? 子どもの姿が社会から見えなくなり、一緒に生きる社会がもつたくさんの豊かさも消えていくのでは?」と問題提起。「多様な大人のさまざまな関わりが、やわらかな奥行きのある仕組みをつくりだせるのではないか」と語りました。

 各地の保育士や保護者が実践を報告。高崎市の、おひさま倉賀野保育園に3人の子どもを通わせたAさんは、「子どもと真剣に向き合う保育士の姿を見て、親も保護者会行事に引き込まれた。子どもも大人も、保育園で仲間になった」と振り返りました。

 開催地・群馬県の館林市から年長の男の子と初参加した保護者のBさん(42)は、園の貸し切りバスで子どもたちと“遠足気分”で。「保育士の処遇を改善してほしい、保育の質を上げてほしいと、保護者会で勉強会を開いて署名を集めています。待遇がよくなると子どもたちに還元されることが、みんなわかっているんです」と話しました。


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