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2023年10月5日(木)

「承認困難」国に回答

沖縄・辺野古新基地設計変更 デニー知事発表

写真

(写真)国の承認指示について「承認は困難」と回答したと発表するデニー知事=4日、沖縄県庁

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設に伴う軟弱地盤改良工事のための設計変更を承認するよう国が県に指示していたことについて、玉城デニー知事は4日、県庁で会見し、「指示の期限までに承認を行うことは困難である」と国に回答したと発表しました。(解説)

 国の設計変更申請を不承認とした県の処分をめぐる裁判で9月4日に最高裁が県の訴えを退ける不当判決を出したことを受け、斉藤鉄夫国土交通相が同27日までに承認するよう勧告。知事が「承認は困難」としたことから、斉藤氏が4日までに承認するよう指示を出していました。

 会見でデニー知事は、最高裁判決を精査し対応を検討する必要があることや、県民・行政法学者などから寄せられている意見の分析を行う必要があり承認は困難だとした、と説明しました。

 今回の回答に至った経緯についてデニー知事は、県民投票で明確に示された辺野古埋め立て反対の民意を尊重することや、日本共産党など県議会与党会派全員から承認しないよう要請を受けたこと、行政法研究者有志が「最高裁判決は不合理極まりない」とする声明を出し賛同者が増えていることなどを指摘。辺野古新基地建設が米軍普天間基地(宜野湾市)の一日も早い危険性除去につながらないなど、「知事として承服できないさまざまな事柄」を総合的に踏まえて県庁内で協議した結果だと語りました。

 国は5日にも、知事に代わって強権的に承認を行う「代執行」に向けて、高等裁判所に訴えを起こす見通し。

 デニー知事は、国が代執行に向けて高裁に訴える手続きを取った場合、訴状を精査して対応を検討するとしました。


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