2023年6月21日(水)
安定した米中関係を
習主席、米国務長官に表明
【香港=小林拓也、ワシントン=島田峰隆】中国の習近平国家主席は19日、訪中したブリンケン米国務長官と北京の人民大会堂で会談しました。習氏と米国務長官の会談は2018年6月に訪中したポンペオ国務長官(当時)以来5年ぶり。習氏は「世界は全般的に安定した米中関係を必要としている」と述べ、米国との対話維持に意欲を示しました。(関連記事)
中国外務省によると、習氏は、両国は「関係を適切に処理し、世界の平和と発展に貢献すべきだ」と呼びかけました。
習氏は、米国が中国を「競争相手」と位置付けてきたことを念頭に、「大国間の競争は時代の潮流に符合しない」と述べ、「中国は米国の利益を尊重し、米国に挑戦したり、取って代わったりするつもりはない」と表明。続けて「米国も中国を尊重し、中国の正当な利益を損ねてはならない」と強調しました。
ブリンケン氏は、「米中には関係を管理する義務と責任がある」とするバイデン米大統領の考えを伝えました。会談終了後の記者会見では、軍・国防当局間の意思疎通のチャンネル再開については中国側の合意が得られなかったと明らかにしました。
米カリフォルニア州を訪れたバイデン大統領は19日、記者団に、ブリンケン氏の訪中を評価し、米中関係は「正しい道を進んでいる」と指摘しました。
ジャンピエール米大統領報道官は同日、記者団に、バイデン氏と習氏の会談や電話協議について「大統領はどこかのタイミングで考えている」と述べました。ただ「具体的な予定は決まっていない」としています。








