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2022年4月27日(水)

国の事業許可 検証必要

知床観光船事故で武田議員指摘

参院国交委

写真

(写真)質問する武田良介議員=26日、参院国交委

 観光船「KAZU I(カズワン)」が北海道・知床半島沖で消息を絶った事故をめぐって日本共産党の武田良介議員は26日、参院国土交通委員会で質疑を行い、運航会社「知床遊覧船」(斜里町)の事業体制と国の事業許可を検証すべきだと指摘しました。

 武田氏は「悪天候が予想されたのに出航を判断したこと、カズワンの航行ルートに問題はなかったのか、船長の経験不足など、さまざまな指摘がある」と強調。事故を受けて国土交通省が実施している同社への特別監査で何を指示したのかと問いました。

 斉藤鉄夫国交相は、社長からの聞き取りや関係書類の確認で「事故時の状況、運航管理体制、乗組員の安全教育や安全管理規程の順守などについて重点的に監査を行う」と説明しました。

 武田氏は「事故原因を調査するために必要だ」として同社の事業許可申請書と事業計画書、同社が策定した安全管理規程を同委員会に提出するよう求めました。

 国交省によると、同社は2001年7月に航路の事業許可がされています。その後に社長が交代し、ベテラン従業員の契約解除があったと報じられています。

 武田氏は「事業計画などの変更申請が適切にされていたのか、こうした問題も含めて把握すべきだ」と斉藤国交相に迫りました。

 さらに武田氏は、同社が事故直前の20日に受けた日本小型船舶検査機構による中間検査は「船体の外観を見て、船長に聞き取りを行うだけだった」と指摘し、全国の旅客船事業者への緊急安全点検で「十分な検査がされるのか」と追及。事故につながる問題を見過ごさないためには「検査の強化が必要だ」と述べました。


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