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2022年4月22日(金)

大阪・カジノ誘致計画

どこ見ても荒唐無稽

参院選で審判くだそう

 大阪の維新府・市政は、過大な来訪者数や経済波及効果をうたうIR(カジノを中核とする統合型リゾート)誘致計画を国に出そうとしています。和歌山では20日に計画案が県議会で否決され、国内で残るカジノIR計画は大阪と長崎だけです。カジノ問題を国会で追及してきた大門みきし参院比例予定候補が16日、大阪市での緊急学習会でその荒唐無稽さを告発し、世論を盛り上げて参院選で審判を下そうと呼びかけました。


写真

(写真)緊急学習会で講演する大門みきしさん=16日、大阪市

大門氏、学習会で訴え

 学習会は「カジノに反対する大阪連絡会」がオンラインを併用し開いたもの。山中智子党市議団長、桜田照雄阪南大学教授がたたかいの経緯や問題点について発言しました。

数字の根拠なし

 大阪の誘致計画では、IRへの年間来訪者数を「2千万人」と見積もっています。大門さんらが聞き取りをしたIR担当者は「事業者が計算したので分からない」と根拠を示せませんでした。大門さんは「国が計画を普通に審査すれば、数字の根拠が問われる」とのべました。

 国はIRの集客を「カジノ以外の国際会議場、イベントで6割くらいは集めてほしい」(IR事務局担当者)としています。大門さんは2千万人の6割、1200万人の数字をイメージしやすいように事例をあげました。

 ▽1日3万人規模のG20サミット(20カ国・地域首脳会議)を年200日開き600万人▽1回の公演で1万人集まるアイドルグループが1日2回、年300日公演し600万人―という非現実的な数字です。

関空客取り合い

 大門さんが3月14日の参院予算委員会での質問で示し、自民党議員からも驚きの声が出たのが、大阪と和歌山のIR予定地の位置を示した地図のパネルです。和歌山の計画が否決されたのも、カジノ計画の矛盾と批判の強さを示しています。

 大門さんは「こんな狭い地域で関西国際空港の客を取り合うことになる。需要予測がダブっており、計画を認めるのはあり得ない」と予算委で斉藤鉄夫国土交通相(IR担当)を追及したことを紹介しました。

 大阪市議会の参考人聴取で、山中市議の質問に対しカジノ事業者が「98%が問題なくゲームできる」と答えました。2%がギャンブル依存症に陥ると認めたことになります。

 大門さんは「ここまで荒唐無稽な計画を認定するなという運動が大事な局面になっている」「カジノをつぶしたら維新への打撃になり、大阪の政治の転換になる。世論で包囲し、参院選でカジノ『ノー』の審判を下そう」と、たつみコータロー(辰巳孝太郎)選挙区予定候補を含めた党の躍進を訴えました。

大阪・和歌山のIR整備計画の概要
  大阪府・市 和歌山県
初期投資額 1兆800億円 4700億円
来訪者数(年) 2000万人 650万人
(うち国内) 1400万人 540万人
売り上げ(年) 5200億円 2300億円
(うちカジノ) 4200億円 1800億円
経済波及効果(年) 1兆1400億円 3100億円
※大阪は可決、和歌山は否決(大門事務所作成)

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