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2022年4月20日(水)

デモ排除訓練 岩国でも

14年 陸自、米海兵隊と実施

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(写真)米海兵隊岩国基地で反基地デモの参加者役(手前)に対峙(たいじ)する、銃で武装した陸自隊員(奥)=2014年11月18日、山口県岩国市(米国防総省DVIDSから)

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(写真)反基地デモの参加者役(奥)の前に軍用犬を待機させる米海兵隊員(右端)=山口県岩国市(USAミリタリーチャンネルから)

 陸上自衛隊が2014年11月18日に、米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)で、米軍基地反対の抗議活動をする市民の排除を想定した訓練を、米海兵隊と実施していたことが分かりました。陸自は20年11月にも米海軍横瀬貯油所(長崎県西海市)で同様の訓練を米海軍と実施(本紙15日付既報)しており、「反基地デモ」を排除する訓練を継続的に行っているとみられます。

 米国防総省の映像ニュース配信サイト「DVIDS」が14年11月30日に配信した写真記事によると、陸自と岩国基地所属の米海兵隊の憲兵隊が同18日に、日米共同統合演習「キーン・ソード」の一環で、基地警護訓練を実施。その中で、こぶしをあげる市民の前に、米海兵隊員とともに少なくとも7人の陸自隊員が銃で武装して立ちふさがっています。米軍関連の動画サイト「USAミリタリーチャンネル」が同26日に投稿した同訓練の映像によると、市民は「出ていけ」と声を上げており、「反基地デモ」をする市民の排除を想定したとみられます。映像には、市民の前に軍用犬を連れ、待機させる場面もありました。

 米軍は、一連の訓練を「侵入者を確保、拘束し、暴動を鎮圧する訓練」としています。岩国基地の公式サイトには、同訓練についての記事が掲載されており、その中で当時のホスキンス憲兵隊長は「各訓練のシナリオは現実に即した事案に対応するよう考えられたものだ」と言及。市民によるデモが「暴徒化」し、鎮圧する事態を「現実的なシナリオ」とみていることがうかがえます。

 岩国基地での日米共同基地警護訓練は例年実施されており、計12回行われています。


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