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2022年4月14日(木)

綱領を大いに語り躍進果たしたい

『新・綱領教室』の出版発表

志位委員長が会見

 日本共産党の志位和夫委員長は13日、国会内で、『新・綱領教室』出版の発表記者会見を行い、「この本が、日本共産党の値打ちを広い国民のみなさんに知っていただくうえで、ささやかでも力になればと願っています」と語りました。


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=13日、衆院第2議員会館

 志位氏は、「今度の参院選では、日本共産党の綱領そのものが一つの争点になります」と指摘。昨年の総選挙以降、党綱領に対して一方で批判や攻撃が加えられているが、他方で新しい関心が寄せられているとして、「そうした状況は、綱領を広げる大チャンスでもあります。参院選で共産党がいい結果を収める上でも、広い国民のなかで綱領を大いに語り躍進を果たしたい」と表明しました。

 さらに「『日米安保条約』『憲法と自衛隊』『天皇の制度』『社会主義・共産主義』などはとても熱い問題になっています。力を入れて書いた部分です」と強調しました。

 志位氏は、出版の経緯について、「この本は、昨年の5月と12月に『しんぶん赤旗』の新入局員のみなさんに行った講義をもとに、それに全面的に加筆・補正をして仕上げたものです」と説明。「党内の学習資料にしていただくと同時に、広い国民に手にとって読んでいただけるように仕上げました」と強調しました。

 2004年の綱領改定で、綱領を“分かりやすく”するために一新した経過を説明し、「その解説ですからなおのこと分かりやすく書くように心がけました。日本共産党に対する予備的な知識が必要というものではなく、どなたでも共産党に関心をお持ちの方は読んでいただけるものです」と紹介しました。

 志位氏は、『新・綱領教室』(上下巻)の1~5章までの中身と力点を丁寧に解説しました。この中で記者からの質疑応答では、党の安全保障論に対して質問が集中しました。

 自衛隊解消を目指す方針に変わりはないのかとの質問に志位氏は、「憲法9条の完全実施―自衛隊の解消を目指す方針に変わりはありません」と回答。そのうえで、「これは一足飛びにはできません。私たちが参画する民主的政権が、9条を生かした外交によって、日本をとりまく国際環境を平和にしていく。そして、圧倒的多数の国民の『なくしても安心』という合意が成熟したところで初めて、9条の完全実施に踏み出そうというのが私たちのプログラムです」と解説しました。

 同時に、「一定の期間、民主的政権と自衛隊が共存していくわけです。その期間に、万が一、急迫不正の主権侵害があった場合には、自衛隊を含めてあらゆる手段を用いて国民の命と日本の主権を守るというのが党の立場です」と強調。「その際、重ねて強調しておきたいのは、あくまでも9条を生かした平和外交によって平和的な国際環境をつくっていくこと―これが私たちの考えのメインだということです。『軍事に対して軍事で対抗する』という立場は厳しく退けます。平和外交を進める努力を続ける中で、万が一、急迫不正の主権侵害が起きた時にはそうした対応をするということです」と語りました。

 記者から、野党共闘に関わって、安保条約・自衛隊の問題などをめぐり綱領の考え方を発信することが共闘の発展にプラスになるのかとの質問があがりました。

 志位氏は、「共闘にとってもプラスになると思います」と回答。「辺野古新基地反対という課題一つとっても、それを実行しようとすれば『安保条約絶対』の勢力からの攻撃が必ず起こります。その時に、安保条約のそもそもの問題点を指摘し、この条約を国民多数の合意でなくすことにこそ本当の未来があると堂々と掲げる勢力が頑張ることが妨害をはねのける力になります。結果として野党共闘の課題を後押しする力になります」と力説しました。「野党共闘を真剣に願っている方々にこの本を読んでいただければ、日本共産党の立場を知っていただけて、安心していただけると思います」と語りました。

 最後に志位氏は、この間、自民党などの一部から共産党への攻撃が起きていることに言及し、「これからは批判するなら、まず『新・綱領教室』を読んでからにしてほしい」と発言。「共産党に対する批判が事実に基づかないものである場合が少なくありません。民主主義の世の中ですからどんな批判も自由ですが、事実に基づいてやってほしい。今回の『新・綱領教室』は共産党のいまの綱領の解説ですから、批判をするのならば、少なくともこれを読んでからにしていただきたい。そうした批判ならば、丁寧にお答えしていきます」と述べました。


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