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2022年3月25日(金)

核使用を絶対に許すな

「核抑止」は無力、すみやかな廃絶こそ

志位委員長が会見

 日本共産党の志位和夫委員長は24日、国会内で記者会見し、ロシア・プーチン政権のウクライナ侵略で「生物・化学兵器、核兵器使用の現実的危険が生まれていることは、非常に重大であり、絶対に許してはならない」と強調するとともに、「核抑止」が無力であることがいよいよ明瞭になるもとで「核兵器のない世界をつくることはまさに急務だ」として、唯一の戦争被爆国・日本が核兵器禁止条約に参加すべきだと主張しました。


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=24日、国会内

 志位氏は、プーチン大統領が2月24日の演説で、核大国を誇示し、核の先制使用もあり得ると世界を恫喝(どうかつ)したことに続き、3月22日には、ロシア大統領府のペスコフ報道官が「ロシアが存亡の危機に陥った場合には、核兵器使用もありうる」と公言したことに言及。「これらの一連の発言は偶然に出てきたものではない」として、ロシア政府が2020年6月2日に公表した文書「核抑止の分野におけるロシア連邦国家政策の基礎」で、「国家存亡時の通常兵器によるロシア連邦への侵略」に対しても核の使用はあり得ると宣言していることを指摘。「通常兵器による攻撃に対しても核で応える=核の先制使用を行うことを国家の基本政策として公表している。これをもとにプーチン発言、ペスコフ発言が生まれているという点が極めて重大だ」と強調。ウクライナのゼレンスキー大統領が23日の国会演説でロシアの大量破壊兵器使用の危険に言及したのは「当然の懸念だ」と指摘しました。

 その上で志位氏は「わが党は2点を強く訴えたい」と述べました。

 第一は、「“生物・化学兵器の使用、核兵器の使用は絶対に許さない”、この声をまさにいま全世界であげていく必要がある。とりわけ、唯一の戦争被爆国・日本からこの声をあげようと呼びかけたい」と述べました。

 第二は、核兵器の先制使用を国家の基本戦略に公然と据え、自国民にどんな甚大な被害が出ようとも核兵器の使用をためらわない核兵器大国が登場しているもとで、「『核抑止』―核兵器を持っていれば核兵器の使用が止められるという理屈が、いよいよもって全く無力になっていることは明らかだ」と強調。「核兵器の使用を止める唯一の方法は全世界から核兵器を廃絶することしかない。このことが情勢の進展のなかでいよいよ明らかになってきた」と訴えました。

 志位氏は「『核兵器のない世界』をつくることは文字通りの急務であり、核兵器禁止条約に唯一の戦争被爆国・日本が参加し、それを世界に広げていくことが強く求められている」と主張。「ウクライナ侵略を直ちに中止するよう求め続けるとともに、大量破壊兵器の使用を許さないと強く訴えていく、さらに核兵器禁止条約への参加を決断することが、唯一の戦争被爆国の政府がいまやるべき大事な仕事だ」と強く訴えました。


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