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2022年3月8日(火)

休息原則11時間以上に

高橋議員 自動車運転労働時間で要求

 日本共産党の高橋千鶴子議員は2日の衆院国土交通委員会で、トラックやバス・タクシーなど自動車運転者の労働時間の「改善基準告示の見直し」をめぐり、過労死から労働者を守るために「休息時間は継続11時間以上」で見直すべきだと求めました。

 「改善基準告示」は現在、労働政策審議会で見直しの議論が行われています。この中で現行規定「勤務終了後、継続8時間以上の休息時間」について、当初案は「原則11時間、週3回まで9時間」でしたが、経営側の意見でこれを修正して、「11時間を努力義務とし、継続9時間を下回らない」が示されています。

 高橋氏は、2018年に成立した「働き方改革関連法」審議の際、過労死認定が最多の職種は自動車運転であり、「過労死などの防止のため」が衆参の国会決議だったと指摘しました。厚生労働省の小林高明審議官は20年の労災請求と決定件数でも、職種では自動車運転、業種では道路貨物輸送がワースト1位だと認めました。

 その上で高橋氏は、労働者は11時間以上が原則と求めており、「継続9時間を下回らない」との修正案は9時間が固定化するのではないかと追及。小林審議官は「複数案を検討中だ」と述べました。

 高橋氏は、休息時間短縮の要求は使用者側の利益優先で労働者軽視に他ならず、利用者の命にも関わると指摘。斉藤鉄夫国交相は、「適切な見直しが行われるよう厚労省に協力するとともに、事業者を指導していく」と答弁しました。


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