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2022年2月12日(土)

全国都道府県委員長会議 討論のまとめ

小池晃参議院選挙闘争本部長

 10日の全国都道府県委員長会議で、小池晃書記局長・参院選闘争本部長が行った討論のまとめを紹介します。


写真

(写真)まとめの発言をする小池晃書記局長=10日、党本部

 30人の方が発言され、全体として幹部会決議が前向きに、積極的に受け止められ、非常に豊かな議論になったと思います。党内通信では、6371人の方が視聴し、感想文も200通が寄せられています。

4中総を徹底してこそ、幹部会決議が力を発揮する

 まず、幹部会決議の前提として、やはり第4回中央委員会総会決定の徹底が土台だということを強調したいと思います。4中総を徹底してこそ、この幹部会決議が力を発揮します。幹部会決議でも、4中総決定の徹底は、「引き続き党活動の最優先課題である」と明記したとおりです。

 総選挙の総括と参議院選挙の方針は一体のものですから、“もう総選挙の総括はわきに置いて、参議院選挙だ”ということでは、力を発揮できません。4中総の徹底も途上にあるわけですから、これを徹底していく。その上で、今日議論した幹部会決議が力を発揮するんだということを強調しておきたい。4中総徹底の際には、「党旗びらき」のあいさつもあわせて活用することも、あらためて重視したいと思います。

党躍進の「三つの意義」をきちんと議論し、“もやもや”を吹き飛ばそう

 幹部会決議では、参院選勝利・躍進をあらゆる党活動の正面にすえる、“参院選必勝モード”に切り替えようとよびかけ、日本共産党躍進の「三つの意義」、現在の率直な情勢判断を述べました。これが一体のものとして、全体として非常に的確な方向だと歓迎されました。

 なかでも、日本共産党をこの参議院選挙で躍進させる「三つの意義」が、端的で分かりやすいという発言がたくさん出され、感想文でも多く寄せられております。そして議論の仕方についても、京都の渡辺和俊府委員長は、「さらっと流さずに、文字通り全党の共通の決意にしなければいけない」、岩手の菅原則勝県委員長も、「さっと議論するのではなく、きちんと討議しないといけない」と言われました。これが大事だと思います。“さらっと”ではなくて、胸におちるまで“こってり”“じっくり”議論していただきたい。

 「三つの意義」については、志位和夫委員長が発言でわかりやすく解明しました。岸田政権になって、安倍・菅政権に比べて悪さが際立って見えない。もやもや感がある。維新の伸長にどう立ち向かうのか。そのもやもや感もある。野党共闘の困難があるというもやもや感もある。この三つの“もやもや”を正面から吹き飛ばし、党躍進にわき目もふらず突き進む。そのために幹部会決議の党躍進の「三つの意義」の解明を急いで党内に徹底することが、決定的ではないでしょうか。

共闘の大局的発展にとって党躍進が欠かせない

 「野党共闘の大局的発展にとっての何よりの推進力」という意味についても、志位委員長の発言で解明されました。これは明確に事実で証明されています。

 わが党は、2013年の東京都議選で17議席に躍進し、その直後の参議院選挙で8議席を実現した。そして2014年、総選挙で21議席へと躍進した。これが2015年の安保法制のあの巨大なたたかいの中で、共産党を含む市民と野党の共闘が力強く発展したことの土台になりました。まさに共産党の躍進こそ、共闘を大局的に発展させる力を持つことは、こうした事実で明らかです。

 強調したいのは、そのことを党内でしっかり議論するだけではなく、党外の方にも広げていこうということです。共闘の発展を真剣に願っている人々に、そのためにも今度の参議院選挙は日本共産党を躍進させてほしいんだと、正面から訴えようではありませんか。

積極的支持者づくりを、わが党の真価が問われる攻勢的とりくみとして

 積極的支持者づくりを参院選の大戦略にすえるうえで、「はてなリーフ」の役割もさまざまな角度から議論されました。

 なぜ積極的支持者づくりを大戦略にすえなければいけないか。反共攻撃の嵐は、選挙中に吹き荒れただけではありません。選挙が終わってからも拡大しています。これが沈殿している。これは“押し返し大作戦”が必要ということだと思うんです。

 同時にこのとりくみは、“やられてしまったから仕方なくやる”ということではない。まさに綱領を実現するうえで絶対に避けて通れない課題であり、だからこそ大戦略なんだということを強調したいと思います。

 京都の渡辺府委員長が、「『二つの異常』をただす民主的改革の国民的合意をつくる。この党綱領の真価が問われている局面だ。統一戦線の確固とした方針をもって、草の根で市民との共同を広げ、国民の中で多数をつくっていく、わが党の真価が問われる情勢だ」と述べました。まさにこういう情勢のもとで、攻勢的にこの作戦を位置付けて、大戦略として取り組んでいこうというのが、今回のよびかけであります。

 また、これは参議院選挙の勝利にとって不可欠であることは言うまでもありませんが、中間選挙で勝利するためにも絶対不可欠の課題だということも確認しておきたい。福岡の内田裕県委員長が、糸島市議選の共倒れの痛苦の教訓を語りました。水道料金の引き下げという住民要求を掲げてたたかった。しかし選挙が終わってみたら、「中国共産党との違いはどうなんだ」「共産党でなければよかったのに」「中国も北朝鮮も話し合いにならないような国ではないか」――こういう疑問が次々出されたとのことでした。

 そしてそうした疑問に対する答えは、すべてこの「はてなリーフ」に書かれているわけです。答える力を持っているわけです。このリーフを徹底的に活用する。ただ配るだけではなく、支部でよく読んで、よく議論し、学習もしようではありませんか。ひとつひとつの項目には、新たな解明も工夫もされています。たとえば、天皇の制度についての、現在と将来の党の立場と憲法の関係をはじめ、新しい角度で分かりやすく、さまざまな疑問に答える中身になっています。中央がリーフの追加注文のために財政措置をとったことも大歓迎されました。中央も決断をしましたので、ぜひ大活用していただくことを訴えます。

世代的継承を中軸とする党員拡大を、何があっても中断しない

 次に党員拡大の問題についてです。高知の春名直章県委員長が、世代的継承について述べました。「これは簡単にはできない、系統的に、選挙があろうがやる。しかしそれは必ず選挙にも力になる。曖昧にしない。…体制も強化していく。系統的に援助できる仕組みをつくる。“選挙になると失敗した”とならないように力を入れている」

 これは大変重要だと思います。党員拡大の運動は、全国組織部長・職場支部援助担当者の合同会議でも中央の自己反省を示したように、事実上中断してしまった。止まっている。止まっている運動を動かすことには、これは相当のエネルギーが必要です。そしてそもそも党員拡大には自覚的な努力、独自の目的意識的な取り組みが必要です。これを進めるためには選挙があろうが何があってもやるんだという長の構え、都道府県委員長の構えが決定的になる。そして同時に仕組みをつくる。系統的に援助できる仕組みをつくる。ここは非常に大事な点だと思います。みなさんには、そのために知恵も力もつくすことを、心から呼びかけたいと思います。

 最後に、今日の会議が、参議院選挙に向けて、あの日から大きな前進が始まったと、参議院選挙に勝利する転機になったと、言えるような結果を出すために、都道府県委員長のみなさんの奮闘を心から期待し、また中央としてもみなさんと心一つに団結して頑張り抜く決意を表明して、まとめとします。


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