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2022年2月1日(火)

主張

「赤旗」創刊94周年

権力監視の役割さらに発揮し

 「しんぶん赤旗」はきょう、創刊94周年です。1922年に創立された日本共産党の中央機関紙として28年2月1日発行されました。過酷な弾圧で発行中断を余儀なくされた時期もありましたが、反戦平和・国民主権・生活擁護の旗を果敢に掲げ続けました。不屈の伝統は現在に引き継がれ、国民とともに歩む新聞としても期待と注目が寄せられています。岸田文雄政権が「敵基地攻撃能力」の保有検討など平和に逆らう危険な姿をあらわにする中、暴走政治を許さず、権力を監視するジャーナリズム本来の役割を発揮するために、さらに力を尽くす決意です。

2年連続JCJ賞で注目

 「赤旗」は昨年、菅義偉首相(当時)による日本学術会議への人事介入のスクープ(2020年10月1日付)と、それに続く追及キャンペーンでJCJ(日本ジャーナリスト会議)賞を受賞しました。一昨年は、安倍晋三首相(当時)の「桜を見る会」疑惑をスクープした日曜版編集部の一連の報道がJCJ大賞に選ばれました。優れたジャーナリズム活動を顕彰する賞を2年連続で受賞できたことは画期的で、大きな励みです。

 二つの報道は、それぞれ政権を揺るがす大問題に発展しました。安倍氏も菅氏も政権を投げ出す事態に追い込まれました。「赤旗」報道が、時の最高権力者に深刻なボディーブローとして効いていったことを示しています。

 学術会議問題のスクープの端緒は、任命拒否された学者のSNSの発信でした。どのメディアも知ることができる情報です。なぜ「赤旗」単独のスクープになったのか。メディアに詳しい識者は、「『これは大問題だ』と即座に反応した問題意識の高さ」を指摘します。任命拒否は憲法23条が保障する「学問の自由」を侵害する違憲・違法の暴挙です。23条は、学問・研究が国家に支配され戦争に突き進んだ戦前への痛苦の反省から定められました。自由と民主主義にとって絶対に見過ごせない大問題としてとらえられる「感度」の違いが問われています。

 「桜」報道でも、多くのメディアが同じ公的行事を取材していたのに、「赤旗」だけが国政私物化という視点でスクープしたことについて、メディア内から自省の声が上がったことと共通しています。

 昨年夏のコロナ感染爆発のさなかの東京五輪の際も、五輪開催の推進・賛美の報道が圧倒的多数を占める中で、「赤旗」は「五輪より命」の報道を続け、中止の論陣を張りました。国民の目線でタブーなく真実を報道する「赤旗」の創刊以来の立脚点を大事に、いっそう磨きをかけた紙面を読者の手にお届けできるように努力します。

党創立100年の節目の年に

 岸田政権は9条改憲と一体の大軍拡路線を打ち出し、アジアの軍事緊張を高めています。「歴史戦」といって侵略と植民地支配を正当化する言動が政権党で主流を占めていることは見過ごせません。7月の参院選で歴史に逆らう政治勢力を少数にするために日本共産党の躍進が不可欠です。

 7月15日に日本共産党は創立100周年の節目を迎えます。「赤旗」はどんな困難な時代でも勇気をもって真実を伝え、希望を届けてきました。「国民共同の新聞」を多くの方々にお読みいただくことを心から呼びかけます。


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