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2022年1月23日(日)

空前の軍拡 首相表明

日米首脳会談 バイデン氏が歓迎

 岸田文雄首相は21日夜、バイデン米大統領とテレビ会談を行いました。両首脳は日米同盟の抑止力・対処力を一層強化することで一致しました。岸田首相は、国家安全保障戦略、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画を策定することで「日本の防衛力を抜本的に強化する」と表明。空前の大軍拡に前のめりの姿勢を示しました。

 ホワイトハウス担当官の記者説明によると、岸田首相は補正予算と本予算を合わせて軍事費を8%増額したことを伝達。バイデン氏は歓迎と支持を表明し、「防衛分野における投資を今後も持続させる」と述べるなど、歯止めのない軍拡の危険な動きが示されました。ホワイトハウス担当官は「日本にとって空前のことだ」と説明しました。

 会談では、東シナ海・南シナ海をめぐり覇権主義的な動きを強める中国に対し日米両国の緊密な連携の必要性を強調。台湾海峡の平和と安定の重要性を確認しました。また、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)試射の再開を示唆した北朝鮮への対応に関し、日米・日米韓の連携を強調しました。

 オーストラリア、インドを加えた日米豪印4カ国「クアッド」首脳会談を今年前半に日本で開催することで一致しました。バイデン大統領は就任以来、初来日となります。

 経済安全保障やインフラ投資などを外務・経済担当閣僚が協議する日米経済政策協議委員会(経済版「2プラス2」)を新設することで合意。「経済版2プラス2」は日本側が外相と経済産業相、米側は国務長官と商務長官がメンバーとなり、サプライチェーン(供給網)強化や先端技術の流出防止、脱炭素化などの課題をめぐり連携するとしました。

 在日米軍基地で新型コロナ感染が爆発的にまん延している問題で、両首脳は感染拡大防止での協力に言及しましたが、日本政府の権限下で米軍の出入国管理や検疫を可能にするための日米地位協定の改定は議題となりませんでした。


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