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2021年12月15日(水)

論戦ハイライト

沖縄基地縮小・撤去が最大の任務

赤嶺議員が首相に迫る 衆院予算委

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(写真)首相を追及する赤嶺政賢議員(左)=14日、衆院予算委

首相「戦時中に米軍上陸後に土地を接収し建設されたと認識」

赤嶺氏「『ハーグ陸戦法規』に違反していた」

 「戦後沖縄がたどってきた歴史への理解があれば、強権的なやり方はできないはずだ」―。14日の衆院予算委員会で、安倍政権以降、県民の苦難の歴史や思いに寄り添わずに沖縄政策を進めてきたと批判した日本共産党の赤嶺政賢議員。県民の願いに反し、米軍基地が押しつけられてきた歴史的経緯を語り、辺野古新基地建設の中止を迫りました。

 赤嶺氏は、沖縄の本土復帰から来年で50年を迎えるも、今なお広大な米軍基地が存在し、県民の命と安全を脅かしていると指摘。沖縄の米軍基地の形成過程について岸田文雄首相の認識をただしました。

 首相 普天間飛行場については戦前、役場、国民学校、病院が所在し、街道が通り、集落や田畑が広がっていた。戦時中に米軍上陸後に土地を接収し、建設されたと認識している。沖縄の基地の形成過程についてはさまざまな見方や議論がある。

 赤嶺 沖縄の米軍基地は、住民を収容している間に土地を奪ってつくられ、占領下での私有財産の没収や略奪を禁じる「ハーグ陸戦法規」に違反していた。さまざまな見方はない。事実は一つだ。

 赤嶺氏は、本土復帰後も米軍基地はほとんど残され、「占領下で構築された広大な米軍基地がいまに引き継がれている」と語りました。

 さらに赤嶺氏は、復帰を控え、琉球政府(後の沖縄県)が県民の要求をまとめた「復帰措置に関する建議書」で、「県民が復帰を願った心情には、結局は国の平和憲法のもとで基本的人権の保障を願望していたから」「基地の島としてではなく、基地のない平和の島としての復帰を強く望んでいる」と訴えていたと指摘。琉球政府の屋良朝苗主席が、建議書を持って東京に向かうも、羽田空港に到着する3分前に、沖縄返還協定が衆院で強行採決され、その当時の心境を「沖縄県民の気持ちは弊履(破れた草履)のように踏みにじられた」と日記に残したと紹介。「日米両政府が推し進めた沖縄返還は、県民が望んだ復帰とはかけ離れたものだった」と強調しました。

 赤嶺 沖縄の歴史を振り返れば、基地の縮小・撤去は政府の責務だ。どう認識しているのか。

 首相 丁寧な説明、対話で地元のみなさんと信頼を築き、基地負担の軽減に力を尽くす。

 赤嶺 大事なのは返還協定をつくる時に建議書を国会で受け取らず、沖縄の気持ちが踏みにじられたことだ。岸田内閣はよほど決意をしないと解決できない。対話とか軽々しい問題ではない。

 赤嶺氏は、2012年に安倍政権が発足してから、機動隊の大量動員による基地建設強行や、国策に協力しない自治体への予算の冷遇など、強権的な手段がとられるようになったと指摘。「沖縄がたどってきた歴史への理解があれば、このようなやり方はできないはずだ」と迫り、安倍政権以降の沖縄政策への認識を問いました。

 首相 北部訓練場の返還など負担軽減を実現した。

 赤嶺 返還されたのは古くて使わなかった区域だ。代わりにオスプレイの着陸帯を住宅近くにつくった。住んでいる人は誰も負担軽減とは思っていない。

首相「(不服審査請求の)手続きを見守る」

赤嶺氏「防衛省と国交省が一体で 進める構造で中立公正のはずがない」

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(写真)住宅地に囲まれた普天間基地(沖縄県宜野湾市)=沖縄県提供

 赤嶺氏は、沖縄県の玉城デニー知事が辺野古新基地建設の軟弱地盤の改良工事に伴う設計変更を不承認としたことに対し、政府が国民の権利救済を目的とした行政不服審査制度を乱用し、県の権限を抑え込もうとしていることを追及。沖縄防衛局の請求を審査する国土交通相の「手続きを見守りたい」とする岸田首相の答弁に赤嶺氏は、「新基地建設は閣議決定されており、その決定に拘束されている国土交通大臣に中立公正な審査などできるはずがない」と迫りました。

 さらに赤嶺氏は、港湾整備に蓄積がある国土交通省から防衛省に職員が出向している実態を告発しました。

 赤嶺 国交省から防衛省に何名出向しているか。

 岸信夫防衛相 12月現在で10名、延べ35名。

 赤嶺 まさに防衛省と国土交通省が一体となって進める構造であり、審査が中立公正であるはずがない。

 戦没者の遺骨が混じった土砂を埋め立てに使用することは、戦没者を冒とくし、遺族の心情を踏みにじる、と迫った赤嶺氏に対し、岸田首相は「遺骨の問題は重要だと認識している」と述べるにとどまりました。

 赤嶺氏は801億円という巨額な埋め立て工事費を補正予算に計上することはかつてなかったことだと強調し、「『丁寧な説明』と言いながら、実際にやっていることは、安倍・菅政権以上の基地建設の強行なのではないか」と追及。「工事を着実に進めることが普天間の一日も早い返還につながる」などと答弁した岸田首相に対し、赤嶺氏は、工事はいつ完成するかわからず、「普天間の一日も早い返還につながる」という政府の説明は矛盾していると批判。普天間基地から飛びたったオスプレイから1・8リットルの容量のステンレス製の水筒が民家の玄関先に落下した事故に言及し「普天間基地では、明日何がおこるかわからない状況に直面している。危険性の除去というなら明日にでも閉めなければならない」と主張。「沖縄の基地は歴史的にも縮小・撤去する。これが岸田内閣の最大の任務だ」と迫りました。


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