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2021年11月14日(日)

COP26inグラスゴー

交渉難航 会期を延長

成果文書・途上国への支援で

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(写真)会場入り口前で抗議する人たち=12日、グラスゴー市内(桑野白馬撮影)

 【グラスゴー=桑野白馬】英北部グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は12日、最終日を迎えたものの意見がまとまらず、会期が延長されることになりました。

 議長国・英国が想定した会期は12日の午後6時(現地時間)まで。しかし、成果文書に書かれた石炭と化石燃料に関する文言の調整や、途上国への資金支援に関する交渉が難航しています。シャーマ議長は12日の声明で「13日午後に正式な総会を開き、決議を採択し、閉会するよう想定している」と表明しました。

 シャーマ議長は13日朝(現地時間)、3度目となる成果文書案を公表。文書では、「人権、ジェンダー平等、女性のエンパワーメントに関するそれぞれの義務を尊重し、促進し、考慮する」と明記。締約国に対し、世界の気温上昇をパリ協定の目標に沿い1・5度に抑える努力を要求しました。

 他にも、先進国が途上国に約束した、20年までの資金支援、年1000億ドル(約11兆円)に関して「25年までに完全に達成するよう求める」としました。

 石炭を含む化石燃料に関して、前回案に続いて言及。「排出削減対策が取られていない石炭火力」と、「非効率な化石燃料への投資」からの「段階的な撤退に向けた努力」を促すとの表現に調整されています。「脱石炭」に抵抗する、日本を含む国への配慮を見せた書きぶりになりました。

 ただ、温室効果ガスの排出削減量取引のルール作りについても合意できておらず、交渉の行方は予断を許しません。COP25ではルール策定で合意できず、COP26に持ちこしています。


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