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2021年11月10日(水)

1年かけ支援金勝ち取る

ホテルの労働者が宮城県労連に相談

 コロナ禍で一方的に休業から退職を言い渡された、ホテルで働いていた労働者が、宮城県労働組合総連合(県労連)に相談し、1年がかりで休業支援金を勝ち取りました。


写真

(写真)組合に加入し休業支援金を勝ち取った赤間さん

 相談者の赤間順一さん(67)=松島町在住=は、宮城県の一大観光地・松島のホテルで夜勤専門の仕事をしていました。

 2020年3月以降、コロナ禍で客足が大きく遠のいたことで、赤間さんは休業・休暇を余儀なくされ、会社で手続きをして休業支援金の給付を受けていました。

 ところが9月、ホテル側が「赤間さんは9月末に退職したことになっている」として、支援金手続きの対象から一方的に除外。退職証明を請求しても無視されたため、赤間さんはやむなく自分で休業支援金の手続きを行いました。

 しかし2カ月以上が経過してから、「提出書類不備」として不支給の通知が来ました。労働基準監督署や労働局、社会保険労務士に相談しても解決しませんでした。

 最後の頼みの綱として日本共産党の相沢佐和子元松島町議に相談したところ、仙台市の法律事務所を紹介され、弁護士のアドバイスから県労連にたどり着きました。

 事情を聞いた県労連は今年7月17日に同社の社長と団体交渉をしました。退職を正式に合意し、社長は「速やかに手続きを始める」と約束。10月6日、本人口座に1年ぶりとなる休業支援金が振り込まれました。

 赤間さんは「回り道をしたが、まさか社長が組合と話し合うとは考えられなかった。組合に感謝です」と喜びを語り、新しい職探しに踏み出しました。

 赤間さんの相談に応じた県労連の及川薫相談員は、「休業支援金は相談が多いです。個人申請の手続きを手伝ってきましたが、廃業や社長の蒸発で泣き寝入りなど、給付までにはいつも壁にぶつかります。赤間さんの執念には頭が下がります」と話しました。


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