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2021年11月2日(火)

主張

総選挙の結果

さらに力合わせて政治を前に

 総選挙の最終議席が確定しました。日本共産党は、赤嶺政賢氏が小選挙区の沖縄1区で大激戦を制し当選しましたが、比例では9議席となり、12議席から10議席に後退する悔しい結果となりました。ご支持を寄せていただいた方々、支持を広げてくださった方々に心から感謝申し上げます。自民党は過半数を維持したものの、現職の幹事長や閣僚が小選挙区で落選しました。野党候補の一本化の重要な成果です。市民と野党の共闘の力が政治を動かすことを示しています。さらに力を合わせて本気の共闘をすすめ、日本の未来を切り開いていきましょう。

自民重鎮らを追い込む

 自民党は、コロナ対応の無為無策で国民の怒りを浴びて退陣した菅義偉首相に代わり岸田文雄首相で選挙をたたかった結果、公示前より15議席減の261議席となりました。小選挙区では、神奈川13区で甘利明幹事長、東京5区で若宮健嗣万博担当相、東京8区で石原伸晃元幹事長らが野党統一候補に敗れました。党の要の役職である幹事長が小選挙区の議席を失ったことは、かつてありません。

 論戦で岸田首相は、コロナ失政だけでなく、格差と貧困を拡大させ、国政私物化・金権政治をひどくした安倍晋三政権以来の9年間に反省がなく、「安倍・菅政治」を継承する立場を鮮明にしました。「政治とカネ」疑惑を再調査することも拒み、「負の遺産」をなかったことにしたい岸田政権の姿勢への国民の根深い不信があることを甘利氏敗北は劇的に示しました。

 野党共闘は、自民党重鎮の小選挙区議席を奪い、苦戦させ接戦に持ち込む効果を上げました。野党が一本化をはかった214の小選挙区のうち、62で大激戦を競り勝ちました。敗れた候補も勝利まであと一歩に迫ったところも少なくありません。心の通う共闘が取り組まれ連帯が広がったことは、今後に生きる財産です。

 政権選択が問われる総選挙で、日本共産党が▽共通政策▽政権協力▽選挙協力の三つの合意をし、野党共闘でたたかったのは、初めてです。「政権交代を始めよう」と掲げて訴え続けたことは、共闘への貢献になりました。自公議席の過半数が維持され、日本維新の会の伸長を許したことは、残念ですが、今回の選挙は、最初の挑戦として大きな意義がありました。

 日本の政治を変える道は、市民と野党の共闘しかありません。共闘の大義・魅力を広い国民にどう伝えていくのか。日本共産党は、他の野党や「市民連合」の方々ともよく話し合って、教訓を引き出し、市民と野党の共闘を発展させるために、一層力を尽くします。共闘の道を揺るがず前進させる努力を惜しみません。

公約の実現に向けて

 日本共産党勝利のため多くの方々に奮闘していただきながら、結果に結び付けられなかったのは、党の力不足です。自力をつける活動の成功が欠かせません。

 気候危機打開、ジェンダー平等社会実現という世界と日本の大問題を争点に位置付けた日本共産党に期待と注目が集まっています。コロナから国民の命と暮らしを守るための政策提言をはじめ、暮らしの問題でも、憲法・平和・外交の問題でも総選挙で訴えた公約の実現に向けて、国会論戦などでがんばる決意です。


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