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2021年10月19日(火)

野党共闘で新しい政権を

日本記者クラブ党首討論

志位委員長が発言

 総選挙公示を翌日に控えた18日、日本記者クラブで党首討論が行われ、9党党首が総選挙の争点について議論しました。日本共産党の志位和夫委員長は冒頭で「野党共闘で新しい政権を」とのボードを掲げ、「今度の選挙は、自公政権を続けるのか、野党共闘で新しい政権をつくるのか、政権選択の選挙です。今こそ政権交代を実現し、国民の声が生きる新しい政権をつくりましょう」と呼びかけました。(詳報)


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(写真)党首討論で発言する志位和夫委員長(中央)=18日、東京都千代田区

 党首同士の討論で、志位氏は岸田文雄首相に質問。「消費税は社会保障の財源」としながら入院ベッドを削減した病院に消費税から補助金を出す法律を強行した自公政権を批判し、「富裕層や大企業に応分の負担を求め、消費税5%減税に踏み切るべきだ」と求めました。岸田首相は「消費税は社会保障の大切な財源。消費税に触ることは考えていない」と繰り返すだけ。志位氏は、2021年度は病床削減予算に消費税から195億円も計上していると批判。「病床削減ありきで消費税を使っている。『社会保障のため』と二度と言わないでほしい。減税に踏み切るべきだと重ねて強く求めたい」と主張しました。

 志位氏は気候危機についても岸田首相に質問。「国連が求める2030年までに石炭火力発電をゼロにする意思があるのか。『30年までにフェードアウトを進める』としながら九つもの石炭火力の新増設を進めるのは矛盾している」と追及しました。岸田首相は「エネルギーのメニューは多いものを用意しておかなければならない」などと述べ、質問に答えませんでした。

 志位氏は「石炭火力を新しくつくれば30年はおろか、50年まで動かすことになる。あまりに無責任だ。30年までに石炭火力ゼロ、原発ゼロを決断し、30年度までに10年度比で最大60%のCO2削減、省エネルギー、再生可能エネルギーで脱炭素の道を進んでいくべきだ」と訴えました。

 野党共闘に対する注目とともに、野党による新しい政権の実現を阻もうとする質問も。日本維新の会の松井一郎代表は、外交安全保障政策が一致しない党が選挙協力しているなどと攻撃。立憲民主党の枝野幸男代表は「共産党などとは20項目の政策について連携・協力することを合意し、その限りで閣外から協力をいただく」と反論。立民と共産党の立場が違うものについては「違いは持ち込まない」ことも確認していると述べ、「連携・協力しながら新政権をつくっていく」と強調しました。

 記者からは、「『限定的な閣外協力』って何ですか」との質問も。志位氏は、「限定的な協力」の中身は市民連合と4野党が合意した20項目の共通政策だと紹介。政策の中身は「安保法制の違憲部分の廃止」や「従来の医療費削減政策を転換」など「限定的といっても内容は豊かで、自公政権のゆがみをチェンジする要になるものが全部ある。これを協力して実行するというのが私たちの立場です」と強調しました。

 社民党の福島瑞穂党首は「政策協定は自民党には絶対できないリストであり、みなさんに示す希望のパッケージ。選挙協力もし、野党統一候補を当選させる」と発言。れいわ新選組の山本太郎代表も「感染症対策の基本ができていなかった1年半が多くの人々を傷つけた。一刻も早く政権交代が必要だ」と述べました。

選択的夫婦別姓導入とLGBT理解増進

岸田首相だけ賛成せず

 選択的夫婦別姓導入の法案とLGBT理解増進法を来年の通常国会に提出することへの賛否を問われたのに対し、岸田首相だけが手を挙げず、ジェンダー平等に逆行する自民党の姿勢が浮き彫りになりました。


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