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2021年9月11日(土)

「暴行・脅迫」要件の改正

強制性交等罪など 法制審に諮問へ

 上川陽子法相は10日の記者会見で、刑法の強制性交・準強制性交等罪の「暴行・脅迫」「心神喪失・抗拒不能」の構成要件を含めた性犯罪規定の法改正について、16日の法制審議会(法相の諮問機関)に諮問すると発表しました。1907年にできた同構成要件の改正の諮問は初めてです。

 諮問は、5月の法務省の有識者検討会報告書を受け、▽「暴行」・「脅迫」、「心神喪失」・「抗拒不能」の要件の改正▽13歳の「性交同意年齢」の引き上げ▽「教師から生徒」「上司から部下」といった地位・力関係に乗じた性犯罪を罰する規定の創設▽身体の一部や物を相手の身体に挿入する行為規定の見直し▽配偶者間でも強制性交等罪が成立することの明確化▽公訴時効の見直し―など全10項目。強制性交の様子を撮影する行為や盗撮などの処罰規定も議論します。

 「暴行・脅迫」要件の改正では、性被害の当事者らが求め、「同意のない性的行為」を適切に処罰する「不同意性交等罪」が創設されるかが焦点。検討会の報告書では、同罪の要件を示す一方で、「抗拒・抵抗が著しく困難」など被害者側に立証の重い負担をかける案も併記しました。


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