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2021年9月8日(水)

秋元被告に実刑判決

カジノ汚職 懲役4年 現職国会議員

東京地裁

 カジノを中核とする統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で収賄と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の罪に問われた元内閣府副大臣で衆院議員の秋元司被告(49)=自民党離党=の判決が7日、東京地裁であり、丹羽敏彦裁判長は「公人としての倫理観はおろか、最低限の順法精神すら欠如している」として、同被告に懲役4年(求刑懲役5年)、追徴金約760万円を言い渡しました。

 贈収賄事件で現職国会議員が一審で実刑判決を受けるのは、受託収賄罪などに問われた鈴木宗男・現参院議員=現日本維新の会=以来、17年ぶり。

 判決によると、日本でIR参入を計画していた中国企業「500ドットコム」元顧問2人(いずれも贈賄で有罪確定)は、2017年9月28日、IR担当の内閣府副大臣だった秋元被告に議員会館で現金300万円の賄賂を渡しました。元顧問らの証言は「十分に信用できる」としています。

 ほかに賄賂と認定されたのは、▽同年末の中国旅行の費用182万5千円相当▽18年2月の北海道旅行の費用76万円相当▽同社が那覇市で開いたIRシンポジウム(17年8月)の講演料200万円―です。

 秋元被告が複数の支援者に協力を求め、元顧問に虚偽の供述をさせる見返りとして現金の提供を持ちかけた行為は「贈賄犯の買収という前代未聞の司法妨害だ」と批判しました。

 秋元被告と共謀したとして収賄罪に問われた元政策秘書・豊嶋晃弘被告(42)には懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)が言い渡されました。

 秋元被告の弁護団は、判決を不服として控訴するとしています。弁護団によると同被告は保釈が認められ、議員辞職せず衆院東京15区で総選挙に立候補する考えだとしています。


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