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2021年8月23日(月)

子どもと向き合い変化

教育のつどい コロナ下の実践交流

 オンラインで開かれていた「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい―教育研究全国集会2021」(全日本教職員組合などの実行委員会主催)最終日の22日、「生活指導・自治的活動」の分科会では、コロナ禍のもと、さまざまなトラブルを起こす子どもと向き合った教育実践が報告されました。

 東京都の小学校教員は、遊びで子どもたちが変わったことを報告しました。長期休校明けに「学校」「先生」について思うことを詩に書いてもらうと、「先生」という題で「ぼうりょくをふるわれてとてもかなしかった」と書いたAさん。前年、問題行動を起こし、当時の担任に廊下に出されていました。

 Aさんに教員はクラス遊び係を勧めましたが、「ルールを守れないし、けんかをしたくない」と一度は断りました。それでも2学期に引き受け、遊びの後には学級で振り返るなかで、不満を聞き入れ、ルールを守るようになっていきました。日記に「昔まで遊ぶ人がいなかったから、今は楽しい」と書きました。

 滋賀県の中学校教員は、コロナ禍で「やる意味ある?」の意見もある中で実施した体育祭で、トラブルを生徒自身が解決したことを報告しました。

 リレーのリハーサルでふざけて走り、「あの走りはおかしい」と他の生徒に非難されたBさん。「くだらないことをしてるくらいなら受験勉強しておきたい」。別な生徒がBさんを説得しました。

 体育祭の当日に円陣を組むとき、Bさんは異性と手をつなぐことに照れて拒みました。その手を隣のCさんがつかみ円陣に。全員が力を尽くすことができました。教員は「Bさんだけでなく、規模縮小でやる気がなかったほかの生徒も真剣にとりくむクラスメートの思いを知り頑張れた。体育祭を行ってよかった」と振り返ります。


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