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2021年4月25日(日)

東京 日野市長・市議補選

汚職追及 共同広がる

共産党が全力

 元副市長が助成金詐欺容疑で逮捕・起訴された東京都日野市で、18日に投開票された市長選と市議補選。市長選では、汚職追及の先頭に立つ元市議の有賀精一氏(62)=無所属新、日本共産党などが応援=が、自民党・公明党・都民ファーストの会に推された現職の大坪冬彦氏(63)に1685票差(得票率48・64%)まで迫る大健闘となり、市議補選(定数3、立候補4人)では共産党の渡部三枝氏(62)=新=が2位で当選しました。

自民支持の人も

 汚職・腐敗を追及してきた共産党と市民・野党の共同が広がりました。

 同市では、元副市長の河内久男被告(79)が総額2328万円のヤミ手当を受け取り、市立保育園の民営化で不透明な補助金5倍化を主導したことも発覚しました。

 有賀氏は市内在住の弁護士21人から要請され、市長選出馬を決断。大坪市長の不正関与を示し、「不正を徹底解明し、国政も自治体も変えよう」と呼びかけ、共感を集めました。長年自民党を支持してきた人が「初めて有賀さんに投票した」と話す例も相次ぎました。

 自公・都ファが市民と野党の共闘の分断を図ったのに対し、有賀氏陣営は共闘を追求。共産党は小池晃書記局長が2度にわたり応援し、「政党の垣根を越えて応援を受ける有賀氏を押し上げ、市民の良識で政治を変えよう」と呼びかけました。宮本徹衆院議員、山添拓参院議員も応援に駆け付けました。立憲民主党の有田芳生、川田龍平両参院議員、社民党の福島瑞穂参院議員も有賀氏と街頭演説に立ちました。

 大坪氏は不正への自身の関与を語らず、最終盤には「私を信じてほしい」と大書した法定ビラを発行するなど反論不能に陥りました。

 市議補選で渡部氏は笠井亮衆院議員らの応援を受け、「不正の解明を求める市民の請願を不採択にした自公では、市政を変えることができない。不正を追及し有賀市長を支える共産党市議団の5議席を」と訴え。市議選の党得票数の153%、19年参院選比例票の157%を獲得しました。

チェック続ける

 市長選の結果には、大坪市長も「厳しい戦いと思っていたが、予想以上だった」(「朝日」東京本社多摩版20日付)と語り、公明市議はフェイスブックで「薄氷の僅差の勝利。いわば不思議な勝ち」と書かざるを得ませんでした。

 選挙結果を受け有賀氏は「疑惑は『みそぎ』になっていない。都議選・総選挙、来年は市議選がある流れの中で、現職のごまかしを知らせ、次の一歩となる運動を踏み出したい」と表明。有賀氏に出馬を要請した「クリーンなまち日野をつくる会」の山口俊樹代表は「市民と一緒に、市政をチェックし続ける」と語りました。

 共産党南多摩地区委員会は「共同は保守・革新・リベラルの違いを乗り越えたものになった。公約実現と、都議選で清水とし子予定候補必勝、総選挙で共闘勝利、政権交代を実現するためたたかう」としています。

 (東京都・川井亮)


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