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2021年4月21日(水)

首相の訪米報告に対する赤嶺議員の質問(要旨)

衆院本会議

 日本共産党の赤嶺政賢議員が20日の衆院本会議で行った、菅義偉首相の訪米報告に対する質問(要旨)は次の通りです。


 東京五輪・パラリンピック開催への菅首相の決意に、バイデン米大統領から支持表明があったとしていますが、他国の大統領の意向ではなく、世界的な感染拡大の状況と国内の医療提供体制から判断すべきです。会見で菅首相は、「公衆衛生の観点から準備ができていない段階で進めるのは無責任ではないか」との質問に答えませんでした。今夏の開催中止を決断すべきです。

 日米両政府による普天間基地の返還合意から25年。5年ないし7年以内との約束は果たされず、政府は、(辺野古新基地建設に関わる)軟弱地盤の改良工事で、更に12年、9300億円かかるとしています。この計画こそが、普天間の固定化をもたらしています。

 共同声明は、自由と民主主義、人権、国際法などの普遍的価値を強調しています。ならば、沖縄県民の新基地建設反対の意思をなぜ受け止めないのか。国際法に違反し、住民の土地を奪って構築した普天間基地は無条件で撤去すべきではないですか。日米地位協定の抜本改正をなぜ提起すらしないのですか。

 辺野古の埋め立てに沖縄戦最後の激戦地である本島南部の土砂を使用する政府の計画に、県民の怒りが広がっています。沖縄戦遺骨収集ボランティアの具志堅隆松代表のハンガーストライキを、多くの県民が激励し、「血や肉や骨が土に戻った場所を埋め立てに使わないでほしい」「南部は遺族、県民にとって祈りの地。静かに眠らせてほしい」と訴えました。戦没者を冒涜(ぼうとく)し、遺族の気持ちをかき乱す計画の撤回を強く求めます。

 共同声明は、日米同盟の一層の強化と、日本の防衛力強化への決意を明記しました。同盟強化の具体的方法として何を検討するのですか。米軍の中距離ミサイル配備や日本政府による敵基地攻撃能力保有など軍事態勢の強化は、地域の緊張をさらに高め、軍事対軍事の悪循環に陥るだけです。沖縄の基地負担と軍事費・思いやり予算の更なる拡大をもたらす日米軍事同盟の強化は容認できません。

 共同声明は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、両岸問題の平和的解決を促すと明記しました。米国の対中軍事戦略にそって、台湾海峡をめぐる問題に軍事的に関与するということですか。この問題は、台湾住民の自由に表明された民意を尊重し、平和的な話し合いで解決されるべきです。米中双方に、緊張を高めるいかなる行動も厳に慎むよう働きかけるべきです。


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