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2021年4月17日(土)

副大臣室で補助金説明

豊栄学園と次官「利害関係者」 文科省が認める

「赤旗」報道受け調査

 文部科学省の藤原誠事務次官や文科副大臣だった亀岡偉民・復興副大臣が学校法人「豊栄学園」(宮崎県三股町、清水豊理事長)から接待を受けた疑惑で同省は16日、調査結果を公表し、2回の会食に清水理事長と藤原次官が同席していた事実を認めました。また亀岡氏を介して文科省職員が、副大臣室などで清水理事長に補助金について説明したことを明らかにしました。(丹田智之)


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(写真)豊栄学園の接待問題報道に関する文部科学省の接待調査報告

 報告書のタイトルは「機関紙『しんぶん赤旗』による報道に関する事実確認について」で、本紙が3月22日付で報じた接待疑惑の事実関係を藤原次官と亀岡氏、清水理事長などに聞き取った結果をまとめています。

 報告書によると、藤原次官が官房長だった2015年11月と17年11月に東京・赤坂の焼き肉店で清水理事長と飲食した事実を認定。飲食代は亀岡氏が自身と藤原氏の分を現金で支払ったとして「接待」であることを否定し、国家公務員倫理規程違反は確認できなかったとしました。一方で、学園側の会計記録は調査対象とせず、亀岡氏も領収書などの「証拠」を示しませんでした。

 会食があった時点で文科省は「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」(15年度)として豊栄学園に補助金を支出しており、官房長だった藤原次官と豊栄学園は「利害関係者に該当していた」と認めました。

 また、亀岡氏を介して補助金を担当する職員3人が副大臣室などで清水理事長に対応した事実も明らかにしました。

 文科省によると、職員らは清水理事長に対し、私立高校の産業教育施設を整備するための補助金や耐震化設備の補助金について、概要を説明したといいます。文科省は学園に両補助金の交付を決定しています。

 本紙の取材に清水理事長は「(亀岡氏の飲食代を)私は現金で全部もらっている。(その現金を理事長)個人の口座に入れてしまった。私のミスだった」と説明しました。報道を受けてミスに気付いたとして、亀岡氏から受け取った飲食代は「(学園に)返している」と述べました。


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