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2020年4月4日(土)

牛乳生産者へ支援実施

給食休止 農民連など要求 国が補てん

 学校の全国一律休校に伴う給食休止によって給食用牛乳がキャンセルとなった問題で、農林水産省は生産者対策として、3月10日から加工用に転用した際の価格差支援などを実施しています。農民運動全国連合会(農民連)などが求めてきたもので、農民連の吉川利明事務局長は「現場の声と行動によって実現したもの」といいます。

 対策は、給食用牛乳から飲用より単価が安いチーズ、バター、脱脂粉乳むけに変更した際の価格差について、従来の「加工原料乳生産者補給金」で補てんされない部分を国が負担する▽脱脂粉乳について、業務用から大幅に安い飼料用へ用途を変える場合も差額を国が補てんする―としています。

 対象は、生乳を集荷・出荷している指定団体・販売業者と委託販売・買い取り販売契約をしている酪農生産者。生産者に価格差分を支払った指定団体・販売業者に対し、中央酪農会議や農協などを通じて補てんします。

 農民連は3月6日、全国食健連などとともに、学校給食休止にともなう生産者や事業者の収入減少への対策を要請するとともに、加工用に回した際や、脱脂粉乳を飼料用に用途変更した場合の支援を要求。江藤拓農水相は「なんらかの対策が必要だと思う」としていました。

 吉川事務局長は「大臣へ直接訴えるなど、現場の声が動かした成果です。同時に休校の延長で4月のキャンセルも出ています。現場の実態をいち早くつかみ、今後も必要な対策を求めていきます」と話しています。


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