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2018年10月8日(月)

トトロな子育て

東京で農のある暮らし

子どもは畑遊びが だ~い好き

国立市 コミュニティー農園「くにたちはたけんぼ」

 東京都内で、農が身近にある暮らしを子どもたちにつなごうとつくられたコミュニティー農園「くにたちはたけんぼ」。子どもたちが遊ぶ様子は、まるで「となりのトトロ」。「はたけんぼ」はこれから稲刈りの季節です。(手島陽子)

 (写真は小林未央さん提供)


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(写真)「はたけんぼ」のデザインイラスト・福々ちえ

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(写真)親子で田植え体験(今年6月)

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(写真)たき火をしながら火の扱い方をおぼえます

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(写真)収穫したてのスイカは新鮮でおいしい

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(写真)動物とのふれあいも

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(写真)子どもも「はざかけ」をお手伝い

 田畑とつながる子育て古民家「つちのこや」とコミュニティー農園「くにたちはたけんぼ」を運営しているのは、子育て中の父母を中心にした「NPO法人くにたち農園の会」です。

 谷保(やほ)駅から歩いて5分。周りは田畑と住宅。「くにたちはたけんぼ」の敷地は300坪。1割が田んぼ、4割がオープンスペースになっており、かまどではピザやお芋を焼いて食べたりもできます。畑の横には飼育小屋があり、リトルホースのジャックやダンディ、羊のアマエルとふれあいます。

みんな困ってた

 毎週月・木は放課後クラブ・ニコニコに所属している小学生15人ほどがやってきます。畑や用水路で昆虫や小魚、ザリガニなどをつかまえたり、畑の草花でクラフトをしたり。月1~2回は「森のようちえん 谷保のそらっこ」の0~2歳児たちが、ママ、パパと一緒に畑で遊びます。家族向けの農体験イベントや定期的に婚活パーティーも開催しています。

 子育て支援拠点「つちのこや」は、古民家を活用したシェアオフィス「やぼろじ」の一角にあります。敷地内にある蔵では子育て中のママが美容院やアクセサリーショップを経営しています。

 「つちのこや」の庭では、シートを敷いた親子がドングリを拾って、ままごとをしています。座敷では、絵本を読む母子の姿も。月火木金は、「つちのこ食堂」もオープン。ランチタイムには、ごはんを食べられます。

 「みんなのお困りごとを持ち寄ったら、ここができちゃったんです」。こう語るのは、理事の小林未央さん。最初のきっかけは2009年、すがいまゆみさん(施設長)が空き家となったこの古民家を見つけたことでした。

 居場所活動に関わっていた、すがいさんは、学校に行かないことを選択した子どもたちとの活動の場を探していました。厚い鉄の門に閉ざされた空き家を見つけ、家主と交渉。最初は断られましたが、畑を貸してもらえることに。荒れ果てた土地を子どもたちときれいにして「みんな畑」と名付け、野菜を作り、子どもたちの遊び場にしました。

 これがきっかけで、家主も理解を示し、家の中を見せてくれました。10年以上空き家だった古民家を、市民や大学生、子どもたちとリノベーション(大規模改修)。奥には大工や庭師の事務所があり、古民家のメンテナンスもしてくれます。

いろんな力育つ

 「みんな畑」から羽ばたいていった子どもたちの姿を見てきた、すがいさんは、人間の育ちにとって畑の力が大きいことを実感しています。「自然の中では、自分ではどうしようもないことも起こるんですね。でも、畑には命があふれていて、その循環の中で次への種をまくことを学ぶんです」

 東京の農地を守りたいと願う小野淳さん(理事長)らとともに、子どもたちが畑で遊んだり農体験できるようにと12年、コミュニティー農園をスタートさせました。昨年には、子育て世代の居場所として「つちのこや」を開き、この夏、正式に国立市の地域子育て支援拠点事業となりました。

 「子どもは畑で遊ぶのが大好き。勝手に遊びを思いつきます」。放課後クラブ・ニコニコで、小学生を見守る武藤芳暉(よしき)さんは話します。「用水路や畑で生き物をつかまえるのも、延々とやってます。年齢が違っても、面倒を見たり見られたり、自然と子ども同士がつながれて、いろんな力が身につくんです」


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