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2016年11月27日(日)

対米従属 財界中心

「二つの異常」の行き詰まりと強権政治

激動の時代に 27回党大会決議案から

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 日本共産党第27回大会決議案は、「異常な対米従属」「異常な財界中心」を特質とした自民党政治が「あらゆる分野で、国民多数の民意との矛盾を広げ、民意と衝突せざるをえなくなっている」と指摘しています。そのうえで「安倍政権は、民意無視の強権政治に頼るほかに、いまやこの国を統治する術(すべ)をもてなくなっている」と安倍政権の深刻な行き詰まりを強調しています。その実態とは――。


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国民との矛盾 極限に

「異常な対米従属」

 「憲法9条のもとでは集団的自衛権行使は許されない」という、戦後60年あまりの一貫した政府の憲法解釈を覆し、立憲主義という民主政治の大原則を破壊した閣議決定(2014年7月)と、安保法制=戦争法の強行(15年9月)は、憲法学者をはじめ、保守層を含む幅広い国民の怒りと反対の声を浴びました。

 そして、南スーダンPKO(国連平和維持活動)に派兵された自衛隊に、「駆け付け警護」など戦争法に基づく新任務が付与され、自衛官を「殺し殺される」危険に追い込む事態へと進んでいます。

 大会決議案は「『異常な対米従属』の政治は、日本国憲法といよいよ両立しえなくなった」と指摘しています。

 さらに、沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設や、同県東村高江でのオスプレイパッド(着陸帯)建設の強行など、沖縄県民の総意を踏みにじる異常な対米従属の矛盾は「限界点を超えている」(同決議案)のです。

「異常な財界中心」

 これまでの社会保障費削減・消費税増税路線によって、所得の再分配機能が働かず、格差と貧困が拡大し、中間層は疲弊しています。トリクルダウン――“大企業がもうかれば、いずれその利益が国民全体にしたたり落ちる”という安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」はすでに破綻し、勤労者の所得や個人消費の落ち込みが続いています。安倍政権が消費税10%への増税の延期を決めたのは、その破綻ぶりを示すものです。

 それでも安倍政権は、一握りのグローバル企業や輸出大企業を優先するために、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加や締結、国会承認など、TPP批准・発効に向けた手続きを強行しようとしています。電力会社・財界いいなりの原発再稼働推進で国民の生命と財産を危険にさらしているのです。

民意とかけ離れて

 「二つの異常」にしがみつく暴走政治は、あらゆる分野で国民多数の民意との矛盾を広げています。

 世論調査をみると、南スーダンPKOへの「駆け付け警護」・新任務付与や、原発再稼働には6割近くが反対しています。安倍政権のもとでの改憲にも55%が反対。今国会でのTPP承認にも約半数が「反対」し、「賛成」を大きく上回っています。(グラフ参照)

 安倍政権の下で行われたこの間の選挙をみても、7月の参院選では、TPPや原発再稼働、米軍新基地問題など安倍暴走政治の矛盾がとりわけ集中的に噴出した東北、福島、沖縄で野党統一候補が勝利。10月の新潟県知事選では原発再稼働反対を掲げた野党と市民の統一候補が圧勝しました。

自民党は変質 元幹部も批判  

 安倍政権がこれだけ暴走しても、異論を唱えたり、いさめたりする声は、自民党内から聞こえてきません。

 自民党はどうなっているか。大会決議案は「かつての自民党が持っていた保守政党としてのある種の寛容さ、多様性、自己抑制、党内外の批判を吸収・調整する力を失い、灰色のモノクロ政党=単色政党へと変質した」と指摘しています。

 このことは、自民党の元重鎮らがそろって証言していることです。衆院議長を務めた河野洋平・元同党総裁はいまの自民党について「『保守』という言葉はあまり似つかわしくない。場合によっては『右翼的』だと思うこともある」(15年7月4日付「朝日」インタビュー)と指摘しています。

 その背景には、衆院小選挙区の候補者公認の権限を一手に握る党総裁の安倍晋三首相のもと、党内で自由に議論ができなくなっている「安倍1強」の実態があります。

 河野洋平・元総裁 「保守」という言葉はあまりに似つかわしくない。場合によっては「右翼的」だと思うこともある。(2015年7月4付「朝日」インタビュー)

 古賀誠・元幹事長 国民政党として一番大事な中間層をつかめなくなった。自民党もこれだけ活力を失ったか、きわめて深刻な党の状況だ。(15年12月のNHK番組で)

 山崎拓・元副総裁 自民党のいいところは多様性だった。その党内で政権交代をやっていく構造になっていたわけです。だけど、今は単色。(『SAPIO』11月号)

 亀井静香・元政調会長 都会や大企業を重視した強者の為(ため)の経済政策、安保法制、TPPなどやってはならぬ方向に突き進んでおり、私が初出馬の折に目指した政治とは真逆であります。(1月1日、自身の公式サイトで)

強権に頼るしかなくなった安倍政権

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 暴走政治に反対する世論と国民のたたかい。安倍政権は民意にこたえる政治の中身を語れず、語ろうともしません。そこで民意無視の強権政治に頼るしか術(すべ)がなくなっているのです。

 この間の国政選挙で安倍政権は、国民が反対の声をあげたTPPや秘密保護法、戦争法、原発再稼働などの争点を隠し、選挙が終われば国民を「だまし討ち」にする政治が横行してきました。

 自民党は2012年総選挙で、「TPP断固反対」などを掲げたポスターを随所に張り出して多数の議席を獲得し政権復帰しましたが、その直後の13年にはTPP交渉への参加を強行しました。「アベノミクス」が争点だと訴えた14年総選挙の翌年には、安保法制=戦争法を強行しました。争点隠しで獲得した数の力、国民への「だまし討ち」政治で、今度は憲法9条を名実ともに破壊する明文改憲まで進めようとしています。

 さらに、今国会では、審議する前から閣僚や自民党幹部の「強行採決」暴言が相次ぎ、その予告通りに強行採決する事態に。与党が「年金カット法案」(国民年金法等改定案)を強行採決した25日の衆院厚生労働委員会で安倍首相は「私が述べたことをご理解いただけないようであれば、こんな議論を何時間やっても同じ」と言い放ちました。強権に頼るしか統治の術がないことを告白するものです。


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