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2016年4月29日(金)

必要なのは抜本改革

刑訴法等改悪案で参考人質疑

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 参院法務委員会は28日、刑事訴訟法等改悪案に関する参考人質疑を行いました。日本共産党から仁比聡平議員が質問に立ちました。

 九州大学大学院の豊崎七絵教授と、元北海道警察釧路方面本部長の原田宏二氏が法案の危険を指摘。豊崎氏は、政府・与党が今国会で何がなんでも成立を狙っていることに対し、「えん罪被害者の願いに応え、歴史の評価に堪えうる議論をすべきだ」と厳しく批判しました。

 豊崎氏は、刑事司法改革の始まりは「取り調べや供述調書に依存した捜査と公判のあり方を見直すことだった。この立法事実に関する基本的な問題を真摯(しんし)に議論してきたのか」と疑問を呈しました。

 豊崎氏は、捜査官の裁量による取り調べ中心主義というべき構造が、被疑者に精神的にも肉体的にもダメージを与え、虚偽の自白とえん罪を生み出してきたと指摘。盗聴法拡大や司法取引で新たなえん罪をつくる危険があるとして「必要なのは公判中心主義にかなう抜本的な改革だ」と訴えました。

 原田氏は「えん罪事件は任意同行から始まる」と述べ、その任意同行や別件逮捕などを対象から外した部分的可視化は無意味だと断言。物的証拠のない事件では、起訴するために検事から「落としてくださいよ(自白させろ)と言われた」と証言しました。

 原田氏は、任意同行の取り調べは「とてもじゃないが録画できない」と述べ、その理由について「(自白させるため)机をたたく。書類を投げる。顔を上げろと言う。そういうことが当たり前に行われている」と語りました。

 原田氏は、警察には検挙件数などのノルマがあり、その数字を追うための捜査もあると告発。上層部の方針で協力者を使った捜査を行い、記録の偽造さえする「そういう組織なのだ」と強調しました。


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